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立花孝志・私的整理に関する債権者説明会 自己破産か私的整理か? 立花孝志とNHK党をめぐるお金の問題

先日(2025年12月10日)、参議院議員会館においてNHKから国民を守る党に関する説明会が行われました。

まず、キーワードである「私的整理」について。

私的整理とは、裁判所を使わずに、債務者と債権者が話し合いで借金問題を整理する手続きです。

ポイントは次の3つだけ覚えればOKです。

  1. 裁判所を使わない(破産・民事再生と違い、任意の話し合い)。
  2. 債権者の合意が必要(全員または多数の同意が前提)。
  3. うまくいけば破産より早く・柔軟に整理でき、費用も安い。

ただし、合意形成が難しい、隠し財産が疑われると進まない、税務リスク(贈与税)が出る場合がある――など注意点もあります。

要するに、
「破産する前に、関係者で納得できる落としどころを探す手続き」
が私的整理です。

冒頭、今回の件のポイントを端的にまとめておきます。

一般の方向けに、「ここだけ押さえればOK」というポイントを5つに絞ると、次のとおりです。

  1. 「3者まとめて整理」の状況になっている
    みんなでつくる党 → 立花孝志さん個人 → 政治団体NHK党というお金のつながりがあり、この3者をまとめて整理・清算しないと片付かない状態になっています。
  2. 現時点の資産では、とても借金を返しきれない
    立花さん個人の資産はおおよそ1,000万円、NHK党も2,000万円程度とされ、判明している債務(数億円規模)を全額返済することは事実上不可能なレベルです。
  3. 「私的整理」で済ませるか、「自己破産」に進むかの瀬戸際
    債権者全体の合意が取れれば、裁判所を使わずに話し合いで整理(私的整理)もあり得ますが、調整は難しく、最終的には自己破産に進む可能性が高いと見られています。
  4. 破産しても消えない借金(悪質と評価される不法行為など)が残る可能性
    名誉毀損や業務妨害など「悪意の不法行為」と評価される損害賠償の一部は、自己破産しても免責されず、手続き後も立花さん個人に残る可能性があります。
  5. 債権者はまず「債権届出」で実態把握に協力し、そのあとどうするか決められる
    今回の債権者説明会は、「誰にいくら借金があるのか」「返せるお金がどれだけあるのか」をはっきりさせる入口です。届出をしたからといって、その時点で和解に応じる義務が生じるわけではなく、状況を見てから、私的整理に乗るのか・破産での配当を待つのかを選ぶ段階が別にあります。

以下、債権者説明会の案内、村岡徹也弁護士による説明会動画(+要約)、福永活也弁護士による説明動画(+要約)を掲示します。

債権者各位

立花孝志、NHKから国民を守る党は、党首の立花孝志の不在により、債権者皆様への支払いが困難な状況(支払不能)となっております。

つきましては、今般、私的整理を開始させていただきますことをご報告申し上げます。

現在、立花孝志には約1000万円前後、NHK党には約2000万円前後の資産がありますが、予想するところ立花孝志には約5億円以上、党には2億円以上の負債があり、これを債権者の皆様へ満額お支払いする能力に欠ける状態です。

今後、一部の債権者からの差押えなどによっての混乱や偏頗弁済を防止するため、一度、党にて、債権者の皆様の債権額及び請求権行使の有無を確認させていただき、私的整理としての和解のご提案をさせていただきたく存じます。

つきましては、大変恐縮ながら債権者各位の債権額を確定させていただきますので、添付の「私的整理債権届出書」にご記入の上、令和8年1月30日下記住所まで郵送又はファックス(必着)にてご提出いただけますようお願いを申し上げます。

なお、私的整理が不成功に終わった場合、立花孝志及び党は自己破産手続に至り今回の債権者はそのまま破産債権者として東京地方裁判所へ報告することとなります。今回、債権者としての権利行使の意思をお示しにならない方については、請求権を放棄しているものとみなし、破産裁判所へ報告致しますので、その旨ご了承いただけますようお願い致します。

今後のスケジュールとしては、1月の債権届出が完了後、代理人弁護士らが立花孝志とNHK党の総債権額と換価配当可能財産を考慮し、私的整理に基づく和解案をご提案申し上げます。当該和解案は、仮に両者を破産させた場合と比較して支払額がより高額となる和解案となります。両者の届出債権額とその配当可能額の詳細を説明し皆さまの了承の下行いますが、債権者からの反対が多い場合には、私的整理が不可能であったとして、自己破産に移行する予定でおります。

ご迷惑をおかけした債権者の皆様、関係各位、そして党員・支持者の皆様に改めて深くお詫び申し上げます。

立花孝志

要約は以下の通り

要約です(できるだけ流れが分かるように少し細かめに書きます)。


● 説明会の趣旨

  • 弁護士・村岡氏が、12月4日に勾留中の立花孝志氏と接見。
  • 不法行為に関する判決が次々出ており、このままだと各債権者による差押えがバラバラに起きる恐れがある。
  • そこで、一度「私的整理」という形で立花氏個人の債務を整理し、債権者に公平に配当する枠組みを作る――という方針で合意。
  • 村岡氏は「みんなでつくる党(民党)」側の債権者代理人だが、今回は債権者側の立場で、立花氏の意向を伝える役も担っている。

● 公表資料(HPに掲載されている3種類の書類)

  • 立花氏(or党)のホームページに
    • 債権届出書
    • 私的整理に関する説明資料
      など3種類の書類がアップされている。
  • 債権者はそこからダウンロードして記入・提出する想定。

● 私的整理とは何か(立花孝志個人)

  • 「私的整理」は、破産に行く前段階で弁護士と当事者が主導して行う任意の債務整理手続。
  • まず債権届出書で
    • 誰が、いくらの債権を持っているか
    • 総額・人数
      をはっきりさせる。
  • 同時に、立花氏の資産状況を代理人と共に洗い出し、配当の原資を確定していく。
  • 債権届出の期限は「2026年1月30日」を予定。
    • その頃までに、立花氏の資産総額と、どのくらいの割合で配当可能かの目安を示したい、という方針。

● なぜ今、私的整理なのか

  • 以前から森弁護士からの請求(民党関連)などを受け、「債務整理すべきではないか」という相談は立花氏から村岡氏にあった。
  • しかし村岡氏は「みんなでつくる党の債権者の代理人」であり、立花氏個人の自己破産を勧める立場ではなかった。
  • 判決が増え、不法行為債権なども含めて今後も債権競合が起きうる状況であり、弁護士としても「整理すべきタイミング」と判断した。

● どの債権が対象か

  • 不法行為債権(各裁判で判決が出ているもの)
  • まだ判決の出ていない訴訟中の案件も、債権として届出してもよい。
  • 「みんなでつくる党」の貸金債権者(過去の債権者集会で議論になっていた3億数千万円関連)も対象。
    • 村岡氏は森弁護士にもメールで私的整理開始の方針を伝達済み。

● みんなでつくる党(民党)債権者への位置づけ

  • これまで立花氏は「道義的責任がある」「配当で賄えなかった分もできるだけ自分が負担したい」と述べてきた。
  • 今回はそれをさらに進め、「旧代表としての善管注意義務違反(管理監督責任)」という法的責任の形で位置づける。
  • 具体的には:
    • 代表権騒動による混乱
    • その結果として政党交付金を受けられなくなったこと
      などに一定の責任があると整理。
  • そのうえで、
    • 民党の「過支金債権者」であることを示す資料を添付して債権届出をすれば、
    • 判決の有無にかかわらず「立花孝志個人の債権者」として認める、という扱いにする。

● 債権届出をするかどうかは債権者の自由

  • 「1円でも多く・なるべく早く回収したい」人は、
    • 民党の債権者であると同時に
    • 立花孝志個人に対しても債権届出をする、という選択がある。
  • 一方で、「これからも立花氏を応援したい」「個人への請求まではしない」という理由で届出をしない人もいる。
  • 出す・出さないは各債権者の任意であり、村岡氏から「出せ・出すな」とは言わない。

● 立花孝志個人の資産状況(現時点の把握)

  • 現在確認できている現金は約1,000万円。
  • ただし、令和7年度の申告に伴う税金支払いなど、全額が配当原資になるわけではない。
  • その他の資産
    • 母親が住む不動産の共有持分
    • 渡辺エージェンシー、ひとり放送局の株 など
  • これらは換金性・市場価値が不明確で、実際にどこまで売却できるかは今後の調査次第。
  • 債権総額が仮に5億円規模となれば、配当率はかなり低くなる見込みであり、
    • 「民党の配当で漏れた分が満額戻る」
    • 「債権額の数割以上が返ってくる」
      という期待は持たないでほしい、と事前に説明。

● 私的整理と破産の関係

  • 私的整理は「破産の前段階の任意整理」として位置づけられている。
  • 債権者からの反応次第では、自己破産に移行する可能性もある。
    • 「そんな配当では納得できない」「隠し資産があるのでは」といった不信が強ければ、
    • 破産にして破産管財人が調査するという選択肢もある。
  • 立花氏本人も「自己破産でも構わない」という趣旨の意向を示している。

● NHK党についての私的整理

  • 立花個人とは別に、NHK党(政党として)も同時に私的整理を行う方針。
  • NHK党の主な借入金(村岡氏が認識している範囲)
    • 無担保・無利息・無期限の借入 約6,000万円(政治資金収支報告書に記載)
    • 造船氏から約1億5,000万円
    • ネット選挙社から約2,800万円
  • NHK党の現在の資金は約2,000万円程度。
  • できれば、造船氏・ネット選挙社など大口債権者には後順位に回ってもらい、
    • 一般の「過支金債権者」への配当を優先したいという考え。
  • NHK党については、破産までは不要で、私的整理で解決できる可能性が高いと見ている。

● Q&Aで出た主な論点

  1. 村岡氏の立場
    • 債権者代理人であり、立花氏個人の代理人ではない。
    • ただし今回は「使者」として立花氏の意向を伝えている。
    • 今後、立花氏に別の弁護士が正式な代理人として就く予定で、その弁護士も今回の方針自体は了承済み。
  2. 支払不能の認識時期
    • 政治資金収支報告書上、令和4年末時点で「党に対する借入約3億5,000万円」が記載されている。
    • それを個人債務として正式に認めた時点で、支払不能状態にあると村岡氏は判断。
    • その意思表示は森弁護士にすでにメールで伝えている。
  3. 資金の使途・証拠資料の開示要求
    • 他の弁護士から「3億5,000万円が具体的にどう使われたか、証拠資料とともに示すべき」との要請。
    • 村岡氏は、これまでの説明で大枠は理解しているが、通帳や出金履歴まで完全に把握できているわけではない。
    • 可能な範囲で調査・資料提示に努めるが、全ての支出について証明できるとは限らない。
    • それでもなお不信が強いなら、破産手続で管財人による調査に委ねるのも一案、と説明。
  4. 債権者の人数感
    • 不法行為債権者:10人以上〜100人未満くらいと推測。
    • みんなでつくる党の貸金債権者:数百人規模(収支報告書上700人程度だった記憶)。
    • 個人債権者:数人〜十数人程度ではないか。
    • 実際に私的整理に参加するかは各債権者次第。
  5. 「なぜNHK党も巻き込むのか」「破産する意味があるのか」
    • 無期限・無利息で貸している人から「今すぐ返せ」と言われていない場合でも、
      • 立花氏が私的整理に入る以上、NHK党に対する債権があれば回収し、立花個人の債権者に配当する必要がある。
    • そのため、NHK党側も私的整理(場合により破産)を検討せざるを得ない。
    • ただし、現時点で党幹部から明確な反対はなく、この方針で進めてよいと判断している。
  6. 今後の情報開示
    • 債権届出を受けたうえで、
      • 債権者数・債権総額
      • 立花氏の資産内容と換金結果
      • 想定配当率
        をできる限り正確に開示し、そのうえで和解案(配当案)を示す予定。

● 実務的な手続き

  • 債権届出書:HPからダウンロードし、添付資料を付けて提出。
    • 提出方法:FAXまたは郵送(FAX番号は近日中に案内予定)。
  • 2026年1月30日までに届出→2月中に資産・配当案を整理し、個別に同意を求める流れを想定。

● 最後に伝えられた立花氏からのメッセージ

  • 立花氏本人は、債権者に対し「大変な心配と迷惑をかけており、本当に申し訳ない」と謝意・お詫びを述べている、との伝達で締めくくられた。

以上が、この債権者説明会の主な内容と流れです。

この説明会について、福永活也弁護士の解説動画を共有します。

要約は以下の通り。

要約します(法律・整理スキームまわりを少し細かめに)。


1. 動画の概要

  • 弁護士・福永氏が、
    • 「立花孝志個人」と「政治団体NHK党」の私的整理・自己破産の可能性について
    • 村岡弁護士による債権者説明会の内容を踏まえて、法的にどういう状態か・何が起きうるかを解説する動画。
  • 動画の後半はロンドン近郊の城ホテル紹介(本筋とは無関係)。

2. 3者連鎖の構図(みんなでつくる党 → 立花個人 → NHK党)

  1. みんなでつくる党(破産手続中)
    • 党から立花氏個人への「約3.5億円の貸付金」が政治資金収支報告書上存在。
    • 森管財人が、これを立花個人への債権として回収に動いている状況。
  2. 立花孝志個人
    • 3.5億円はもともと帳簿上の債務だが、
      • 管財人により「本当に個人債務として回収される」流れになりつつある。
    • 立花氏は他にも数千万円単位の個人借入があるとされ、
      → 「債務超過+支払不能」で、典型的な自己破産状態と評価されうる。
  3. 政治団体NHK党
    • 一方で、立花氏はNHK党に対する債権(貸付金)があると整理されている。
    • みんなでつくる党 → 立花個人 → NHK党
      という玉突きの債権・債務関係になっており、
    • みんなでつくる党が整理されると、立花氏も、さらにNHK党も、
      順に整理・破産が必要な「連鎖倒産」状態になりうる、という構図を説明。

3. 資産・負債と「私的整理 vs 破産」

資産の規模

  • 現時点で把握されているのは
    • 立花個人:約1,000万円
    • NHK党:約2,000万円
  • いずれも、既知の負債(3.5億+その他)から見て
    とても全額弁済は不可能なレベル。

私的整理のメリット

  • 破産をせずに、債権者との合意で整理できれば:
    • 破産管財人への報酬(100万〜200万以上)を節約でき、
      → その分、債権者への配分を増やせる。
    • 破産ほどの「絶対平等原則」に縛られず、
      • 将来も関係を続ける債権者をやや厚くする
      • 非免責債権になりそうな相手(悪質と判断される不法行為の損害賠償など)を優先的に弁済
        など、再起を見据えた柔軟な配分が可能。

私的整理のリスク・難しさ

  • 債権放棄=事実上の贈与とみなされるリスク:
    • 「貸した1,000万円をチャラにします」という合意は、
      → 実質的に1,000万円の贈与と同じなので贈与税の問題が発生しうる。
    • 相続税法8条とその通達では、
      • 「そもそも返せないほどの債務の一部免除」は贈与税非課税になりうるが、
      • そこはかなり慎重な検討が必要。
    • 下手をすると、贈与税という“消えない新たな債務”を負うおそれがあり、
      → 立花氏が一生重い債務を背負い続ける危険も。
  • 多数の債権者の合意形成が必要で、調整が非常に難しい
  • 福永氏の見立て:
    • 村岡弁護士も「基本は破産路線寄り」で考えている印象。
    • 「一応、私的整理を目指すが、最終的には自己破産に進む可能性が高いのでは」と解説。

破産のメリット

  • NHK党は法人格がないが、権利能力なき社団も破産能力ありなので破産は可能。
  • 破産すれば:
    • 管財人が権利関係を整理し、
      → 何が団体の債務で、何が個人の債務かも整理できる。
    • 手続的にはスッキリし、余計な贈与税リスク等が生じにくいという安心感。

4. 「道義的責任を法的債務にする」問題への懸念

  • 村岡弁護士サイドが説明会で
    • 「みんなでつくる党の貸金債権者に対する立花氏の“道義的責任”を、
      法的な賠償責任としても認める」という趣旨の話をしていた点について:

福永氏の見解:

  1. 今後、立花氏が自己破産に至る可能性が高い中で、
  2. 本来は立花個人の債務でないものまで「自分が払う」と法的に認めてしまうと、
    • すでに立花個人に債権を持つ人から見ると、
      → 「後から増えた債権者のせいで、自分への配当が減る」ことになる。
  3. これは破産法の「否認」の対象になりうる行為(支払不能後に債務を増やす行為)で、
    • 破産管財人により無効にされる可能性が高い
  4. その場合、
    • 「法的責任を負う」と合意しても、
    • 結局、破産手続で否認されるだけで、
    • 無駄に手間が増えるだけではないか、と懸念を示す。

5. 非免責債権(悪意の不法行為)について

  • 立花氏・NHK党には、
    • 名誉毀損や業務妨害などの不法行為に基づく損害賠償債務もあるとされる。
  • その一部は「悪意の不法行為」と評価される余地があり、
    → **自己破産しても免責されない「非免責債権」**になり得る。
  • したがって:
    • 私的整理で、そうした相手に対して優先的に1,000万円の配当をするなど、
      → 破産後も残るおそれがある債務をなるべく軽くしておく、
      という戦略もありうる、と説明。

6. 債権者への実務的アドバイス

  • 今回の債権届出(村岡弁護士側への届出)をすること自体は、
    • 後の自己破産申立ての際にも役立ち、手続がスムーズになる。
  • まずは:
    1. 現状把握・債権調査に協力する意味で債権届出をしておく
    2. その上で、
      • 実際に私的整理で和解に応じるのか
      • あるいは破産手続で配当を受ける道を選ぶのか
        後の段階で改めて判断すればよい

7. まとめ(福永氏のトーン)

  • 3者(みんなでつくる党・立花個人・NHK党)は連鎖的に整理せざるを得ない状態
  • 私的整理には
    • 債権者にとっての配当増
    • 立花氏・NHK党の再起の余地
      などの利点はあるが、
      → 贈与税や否認、非免責債権など、法的にかなりデリケートな論点が多い。
  • 現実的には、
    • 「まずは私的整理を試みるが、最終的には自己破産になる可能性が高い」
      という見立てを示したうえで、
  • 債権者には
    • ひとまず届出に協力しつつ、
    • 今後の村岡弁護士からの説明を踏まえて冷静に判断してほしい、
      というメッセージで締めている。

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