サイトアイコン 前参議院議員 浜田聡のブログ

イラン政権の崩壊は簡単ではない⁉ ←米国の準備不足、トランプ政権の不介入方針、等

今回もイランについて。

親米・民主主義国家の誕生に期待したいところですが、そもそも政権崩壊のハードルがかなり高いようです。

要約は以下の通り。

この動画は、元警視庁刑事・元外交官の高野あつし氏が、現在イランで発生している大規模デモと、それに対する米国および他国の動向、そして革命の実現可能性について、インテリジェンスの視点から解説したものです。

以下に詳しく要約します。

【動画の要点まとめ】

1. イラン大規模デモの現状と政権の反応

  • 現在、イラン全土で大規模なデモが1週間以上続いており、革命前夜のような様相を呈しています。これは革命後の歴史の中で最大級の規模です。[00:06]

  • 現イスラム政権はインターネットや電気の遮断、参加者の死刑宣告などを行い、相当な危機感を持っていますが、まだ政権が倒れるかどうかは不透明です。[00:41]

2. 米国の準備不足と冷徹な本音

  • 最大の注目点は、米国がこのデモを裏で操っているわけではなく、むしろ「準備不足」で慌てている点です。米国は政権転覆後の次期政権の準備を全くしておらず、何の支援も行っていません。[01:29]

  • トランプ政権は、新たな政権を樹立して治安維持を行うコストや、泥沼化するリスクを極端に嫌っており、軍事介入のオプションを持っていません。[04:16]

  • 米国にとっては、人権弾圧を行う腐敗政権であっても、親米でさえあれば安上がりで良いという冷徹な考え(ベネズエラでの例と同様)があり、現時点では米軍を展開させる動きもありません。[04:45]

  • トランプ大統領の関心は現在、イランよりも「グリーンランド購入」など西半球(北米・中南米)を絶対的な親米領域にすることに向いています。[07:39]

3. 反体制派のリーダー不在

  • デモは散発的で、統率する強力なリーダーがいません。[01:14]

  • かつての王政時代の皇太子(レザー・パフラビー氏)の名前も挙がっていますが、亡命生活が長く、イラン国内での支持基盤や即座に政権を担う能力には疑問符がついています。[02:24]

  • 国内外に強力な反政府勢力が存在しないのが実情です。[03:12]

4. 現政権の強固さと内戦のリスク

  • イランは強力な軍事力と、政権に忠誠を誓う「革命防衛隊」という準軍事組織を持っています。[03:33]

  • 仮に政府首脳が倒れたとしても、これらの武装組織が容易に武装解除するとは思えず、内戦に突入するリスクがあります。[03:52]

5. 他国の動向(イスラエル・ロシア・中国)

  • イスラエル: 介入することで「米・イスラエルの陰謀」という口実を与えないよう、静観して自滅を待つ姿勢です。[05:47]

  • ロシア: ウクライナ侵攻で手一杯であり、イランを助ける余裕はありません。むしろ機密データの回収など「撤退」のフェーズに入っている可能性すらあります。[06:23]

  • 中国: イランは重要なパートナーですが、軍事力を使ってまで助ける意思はなく、外交的な物語(米国の制裁が悪いなど)を発信するにとどまっています。[06:52]

【結論】

外部からの強力な支援がなく、国内に明確なリーダーも不在である現在の状況では、デモがどれだけ拡大しても、イラン政権がそう簡単に崩壊する可能性は低いと分析されています。[08:32]


引用動画:

【緊急警告】イラン大規模デモでも革命は無理!? 政権転覆のインテリジェンス専門家が暴く米国の「準備不足」と「冷徹な本音」

日本のとるべき対応は以下のようなものでしょうか。

動画内の分析(米国の準備不足、トランプ政権の不介入方針、革命の実現性が低いこと)に基づくと、日本が取るべき行動は論理的に以下の3点に集約されると考えられます。

動画の文脈から導き出される**「日本への教訓・対策」**は以下の通りです。

1. 米軍を当てにせず、邦人保護・シーレーン防衛を独自に想定する

高野氏の分析で最も重要なのは、**「米国は中東に関心がなく、泥沼化を嫌って介入しない」**という点です。

  • リスク: イラン情勢が悪化(内戦化)した場合、かつてのように米軍が圧倒的な戦力で治安維持や航行の安全を確保してくれるとは限りません。

  • 日本の対応: ホルムズ海峡の封鎖や治安悪化に備え、エネルギー供給の確保(備蓄やルート変更)や、現地邦人の退避計画において、「米軍の支援なし」で遂行できる現実的な準備が必要です。

2. 「革命」に安易に賭けず、現政権とのパイプを維持する

分析では**「リーダー不在で政権転覆は困難」「現政権の軍事力は強固」**と結論付けています。

  • リスク: 欧米の一部の世論に流されて、日本が不用意に反体制派(デモ隊)への過度な政治的支援を表明すると、デモが鎮圧された後、生き残った現政権から報復(石油輸出停止や外交的敵対)を受ける恐れがあります。

  • 日本の対応: 情勢を冷静に見極め、現政権が崩壊しない可能性が高いことを前提に、外交関係を完全に断絶しない「したたかさ」が求められます。

3. 米国の「準備不足」に振り回されない情報収集

米国自身が情勢を見誤り、事後対応に追われている(「大慌てしている」)状況です。

  • リスク: 同盟国である米国からの情報だけを鵜呑みにすると、判断を誤る可能性があります(例:米国が支援していないのに「革命間近」と誤認するなど)。

  • 日本の対応: 米国情報の追認ではなく、独自のインテリジェンスや、伝統的に友好関係にあるイラン独自のルートを通じて、現地の正確な実情(デモの規模、革命防衛隊の動きなど)を把握する必要があります。

まとめ:リアリズムに基づく「現状維持」への備え

動画の論調(トランプ政権のドライな本音、他国の静観)からすれば、日本も**「イランの民主化」という理想よりも、「エネルギー安全保障と邦人の安全」という国益を最優先し、慎重に事態の沈静化を待つ**のが、この分析に基づいた現実的な解となります。

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