今回は(も)私が政策立案でお世話になっている救国シンクタンク(チャンネルくらら)の週1回のライブ配信から。
要約は以下の通り。
この動画は2026年1月15日の救国シンクタンク定例ライブで、高市早苗総理による衆議院解散(1月解散・2月総選挙)の表明を受け、その意義やリスク、政局の展望について倉山満氏、小川清史氏、横山賢司氏が議論したものです。
動画の主要な論点と要約
1. 1月解散・2月選挙の評価とリスク
肯定的評価(「信を問う」姿勢):
最大のリスク(予算審議と特例公債法案):
通常国会の冒頭で解散することにより、予算審議の時間が大幅に削られる点が強く懸念されています。特に2026年は**特例公債法案(赤字国債を発行するための特例法)**の更新時期にあたります[05:36]。
予算案自体は衆議院の優越で成立可能ですが、特例公債法案などの「予算関連法案」は通常の法律と同じく衆参両院の可決が必要です。もし3月31日までに成立しなければ、予算があっても財源不足で執行できず、政府機能の一部停止(公務員の給与支払いや行政サービスへの影響)のリスクがあります[06:23]。
暫定予算を組むにしても、その編成や審議にさらに時間を要するため、スケジュールは極めてタイトであり、行政運営上の危険な賭けであると指摘されています[09:40]。
2. 選挙戦略と勝敗ラインの矛盾
単独過半数 vs 連立:
3. 野党再編の動き:立憲・公明の接近
「立憲公明党」構想:
国民民主党の行方:
立憲・公明の枠組みに入れない層の受け皿として国民民主党が機能する可能性がありますが、選挙区調整などで埋没するリスクもあり、野党再編の行方は不透明です[26:54]。
4. 結論と総括
選挙の意義: 今回の選挙は、単に与党を信任するかだけでなく、「まともな野党第一党を誰にするか」を有権者が選ぶ選挙でもあると定義しています[33:18]。
予測不能: 出演者全員が、今回の選挙結果は全く予測がつかず、「投票日直前の5分前まで何が起こるかわからない」状況であると結論付けています[52:35]。
参照動画URL:
今年の通常国会では特例公債法の攻防があるのは注目です。
私は2021年3月23日の参議院財政金融委員会で特例公債法について取り上げました。大日本帝国憲法の優れた点※を取り上げたことが印象に残っています。
※大日本帝国憲法第71条(予算が不成立の場合、前年度の予算を執行する規定)
大日本帝国憲法(明治憲法)第71条の条文は以下の通りです。
条文(原文)
第七十一条 帝國議會ニ於テ豫算ヲ議定セズ又ハ豫算成立ニ至ラザルトキハ政府ハ前年度ノ豫算ヲ施行スベシ
書き下し文(読み方)
帝国議会において予算を議定せず、または予算成立に至らざるときは、政府は前年度の予算を施行すべし。
現代語訳・意味
「帝国議会で予算が議決されなかったり、成立しなかったりした場合は、政府は前年度の予算をそのまま実行しなければならない。」
解説
この条項は、浜田議員の質問にもあった通り、**「予算が成立しない場合でも、政府が機能不全(シャットダウン)に陥るのを防ぐための安全装置」**でした。
現在の憲法下: 予算が成立しない場合、つなぎの**「暫定予算」**を組んで別途議決を経る必要があります(手間がかかり、それも否決されるリスクがある)。
明治憲法下(71条): 議会が予算を否決しても、自動的に**「前の年の予算と同じ金額」**が執行されるため、政府は最低限の活動を止めることなく続けられました。
政府にとっては強力な権限ですが、逆に言えば「議会が予算を人質にとって政府をコントロールする力」が弱かったとも言えます。
50分以上の質問時間があったので、準備が大変だったことはいい思い出です。
この動画は、2021年3月23日に行われた参議院 財政金融委員会における、浜田聡議員(当時:NHK党)の質疑を収録したものです。
質疑の内容は多岐にわたり、前半は財政法・憲法に関する議論、中盤はNHK集金人問題と公益通報者保護法、後半は新型コロナウイルス対策や医療行政に関する提案となっています。
以下に詳しく要約します。
1. 特例公債法と憲法改正の提案(対 麻生太郎 財務大臣)
問題意識の提示:
平成24年(2012年)の「ねじれ国会」において、特例公債法案(赤字国債を発行するための法案)が政争の具となり、成立が遅れたことで予算執行が滞りかけた「悪夢のような年」を振り返りました。
予算自体が成立しても、財源となる公債法が通らないと国が機能不全に陥るという現行法の脆弱性を指摘。
提案内容:
憲法改正の議論に「予算執行の安定化」を盛り込むべきと提案。
具体例として、大日本帝国憲法第71条(予算が不成立の場合、前年度の予算を執行する規定)を挙げ、これを参考に、政局によって国民生活が脅かされる事態を防ぐ仕組みを憲法に入れるべきではないかと主張しました。
麻生大臣の答弁:
2012年当時は地方交付税が払えず分割払いにするなど大変な事態だったと回顧。
現在は3党合意により「5年間の発行」を認める形にして安定を図っていると説明。
憲法改正については財務大臣として答えるのは難しいとしつつ、財政の安定は極めて重要であるとの認識を示しました。
2. 元NHK集金人(Nリンクス)の内部告発と公益通報者保護法
内部告発の保護:
NHKの委託業者(Nリンクス等)の元社員が、YouTubeやSNSで「弁護士法72条違反(非弁行為)を会社から指示されていた」等の内部告発を行っている事例を紹介。
こうした元社員によるネット上の告発が、改正された公益通報者保護法の保護対象になるかを確認しました。
消費者庁の回答:
改正法では、退職後1年以内の元社員も保護対象に追加されたことを説明。
個別の事例(YouTubeでの発信など)が保護されるかは要件(通報先、内容の真実性など)によるため一概には言えないが、要件を満たせば対象になり得ると回答しました。
3. PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)の活用
システムへの評価と提案:
消費生活センターに寄せられた相談情報を集約する「PIO-NET」は長年の蓄積がある優秀なシステムであると評価。
国会議員もこの生の声を閲覧できるようにすべきではないかと提案しましたが、消費者庁は個人情報保護や誤解防止の観点から慎重な姿勢(現状は依頼があれば精査して提供)を示しました。
また、コロナ禍で不具合が多発した「HER-SYS」などの新システム開発担当者に、PIO-NETの長年の運用ノウハウを共有すべきと提案しました。
4. 新型コロナウイルス・医療行政に関する多角的な質問
浜田議員は医師としての知見も交え、厚労省等に対し以下の点を質疑しました。
呼称のダブルスタンダード:
「武漢ウイルス」という呼称は差別的だとWHO等が避けたのに、変異株に対しては「イギリス型」「南アフリカ型」と平気で呼んでいるのは矛盾していると指摘。
外国人入国者の医療費:
ダイヤモンド・プリンセス号などの事例で多額の公費が使われたことを踏まえ、外国人入国者に対する民間医療保険加入の義務化の進捗を確認。厚労省は検討を開始したと回答。
ワクチン接種方法(筋肉注射):
日本のワクチン接種は伝統的に「皮下注射」が多いが、コロナワクチンは世界標準である**「筋肉注射」**(免疫がつきやすく、局所反応が少ないとされる)で行うべきと強く要請。
厚労省もこれに同意し、添付文書等の変更手続きについて説明しました。
メディアの誤報対策(記事解説):
省庁内部で作成しているマスコミ報道への反論・事実確認資料(記事解説)を、一般にも公表してはどうかと提案。
メディアが不安を煽って稼ぐ構造がある中、SNS等で拡散してくれる国民の力を借りるためにも、正しい情報を積極的に出すべきと主張しましたが、厚労省は「あくまで内部共有用」として公表には消極的でした。
ナース・プラクティショナー(NP)制度:
医師不足解消や医療費削減のため、一定の医療行為を自身の判断で行える上級看護師(NP)制度の導入を提案。医師会等の反発はあるだろうが、地方医療にとってメリットが大きいと訴えました。
収束目標の設定:
米バイデン大統領が「7月4日の独立記念日」を目標にしたように、日本も具体的な収束の数値目標や日程目標を掲げてリーダーシップを発揮すべきと求めました。
大日本帝国憲法の71条をあらためて周知していきたいと思います。

