今回も減税TVの動画から。
動画の重要ポイント
1. 「骨太の方針」に社会保険料の引き下げが初明記
自民党と日本維新の会の連立・交渉の結果、「社会保険料率の引き下げ」を目指す文言が初めて盛り込まれました。
表向きは「現役世代の負担を軽減する」画期的な一歩に見えますが、出演者らは実効性に強い疑問を呈しています。
2. 「財源はどうするのか?」という根本的な問題
社会保険料を下げるだけでは、足りない財源を税金や国債(借金)で穴埋めすることになり、結果的に国民の負担は変わりません。
本当に負担を下げるには「医療や介護の給付(支出)そのものを抑える(抑制する)」必要がありますが、その具体的な議論が進んでいません。
3. 制度改革や自己負担化が「骨抜き」にされている
湿布薬などの自己負担化(OTC類似薬): 病院で処方される湿布などを自己負担にしようとする動きに対し、厚生労働省や医療関係者側の反発により「安全性」などを理由に結局は除外(保険適用のまま)にしようとする動きがあり、改革が進んでいません。
高齢者の窓口負担3割化: 2026年末までに工程表を作る方針となったものの、高齢者は大切な票田であるため自民党側が慎重姿勢を見せ、「原則3割への引き上げ」の明記が見送られました。
4. 成長戦略・積極財政の方向性への批判
「公共事業」や「産業政策(補助金のばらまき)」など、政府主導で予算を拡大する方向(財政拡張)ばかりが強まっています。
本当に必要なのは民間が投資しやすくなる「規制緩和・規制改革」ですが、今回の骨太の方針にはそうした視点がほとんど見られません。
総評・まとめ
評価できる点: 「社会保険料の引き下げ」という項目が初めて載ったこと自体は評価できる。
懸念点・結論: 給付削減や規制緩和などの「痛みを伴う改革」が骨抜きにされており、結局は政府の支出だけが増える従来通りの「財政拡大路線」に引きずられている印象が強いと結論付けています。
減税TVの見解に加えて、私のSNS投稿した見解も紹介します。
【骨太の方針2026】応益負担の視点から見る社会保障改革の課題と批判的論評…
— 浜田 聡 前参議院議員 日本自由党月額980円党員募集中💉💉💉 YouTube&ブログ毎日更新 (@satoshi_hamada) July 29, 2026
【骨太の方針2026】応益負担の視点から見る社会保障改革の課題と批判的論評
骨太の方針2026では「能力に応じた負担(応能負担)」への転換が強調されていますが、「使った分だけ負担する(応益負担)」の立場から見ると、現役世代の負担軽減や医療費の適正化に向けた根本的な改革が先送りされている側面が浮かび上がります。
【批判的ポイント】
過剰受診(モラルハザード)を抑止できない
高所得者や富裕層から多く徴収する応能負担を強めても、医療を「使えば使うほど得」になる構造が変わらなければ、不要な受診や過剰医療は減りません。受診1回ごとの定額利用料など、サービスの利用量に応じた負担を課さなければ医療需要そのものを適正化できません。
現役世代の不公平感が本質的に解消されない
現役世代の不満の根底にあるのは「利用していない医療のために過重な社会保険料を天引きされている」という受益と負担の乖離です。富裕層高齢者などからの徴収を増やしても、医療を多用する層が適切なコストを支払わない構造が残る限り、不公平感は解消されません。
年齢による負担優遇の撤廃に踏み込んでいない
骨太の方針では70歳以上の窓口負担見直しなどが掲げられていますが、依然として年齢区分による優遇を前提としています。医療という現物サービスを受ける以上、年齢で1割・2割・3割と負担率を分ける合理性はなく、一律の応益負担原則を徹底すべきです。
市販類似薬(OTC類似薬)などの保険外しが不十分
湿布やビタミン剤など市販品で代用できる薬品の保険給付範囲の見直しが検討にとどまっています。こうした軽症向けの医療給付を全額自己負担(応益負担)へ移行させない限り、医療費全体の押し上げ圧力は防げません。
医療現場の効率化・構造改革が進みにくい
患者側に「コスト意識(費用対効果の選択)」が働かないまま診療報酬や補助金を投入しても、無駄な受診が抑えられず、医療機関の淘汰・集約化やDXを通じた生産性向上も市場論理として機能しにくくなります。
【まとめ】
今回の骨太の方針は「取れるところから取る」という応能負担の追認・穴埋めに終始しており、使った分に応じた負担という応益原則による需要抑制を先送りしています。
現役世代の保険料率を本当に引き下げるためには、受診ごとの定額負担導入や給付範囲の大幅な絞り込みといった応益負担の徹底が必要です。
【政府発表資料】
内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2026」公式ページ
減税TVの動画でも指摘されている通り、今回の「骨太の方針2026」において「社会保険料の引き下げ」という文言が盛り込まれたこと自体は、減税や規制改革を求める立場から見て一定の成果と言えます。
しかし、「給付の抑制」や「規制緩和」といった痛みを伴う改革に踏み込まないままでは、結局は税金や国債発行による穴埋めとなり、国民負担の本質的な軽減にはつながりません。
また、私がSNSでも指摘した通り、政府が推進する「能力に応じた負担(応能負担)」の強化だけでは過剰受診(モラルハザード)を抑えられず、現役世代の不公平感は解消されません。真に必要なのは、年齢を問わず「使った分だけ負担する(応益負担)」という原則の徹底と、市販類似薬の保険外しや受診時定額負担の導入などによる需要そのものの適正化です。
減税・規制改革、そして現役世代の負担軽減を実現するため、今後も国政の場および情報発信を通じて、本質的な社会保障改革の必要性を訴えてまいります。

