今回は広陵高校野球部の問題です。
2025/08/11
史上初となる、不祥事での夏の甲子園大会期間中の出場辞退。
名門校による前代未聞の事態に大きな波紋が広がっています。広陵高校・堀正和校長:
各方面の皆さまに多大なご迷惑・ご心配をおかけしましたこと、深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございません。10日、甲子園球場のある兵庫・西宮市内で野球部の出場辞退を発表した広陵高校の堀校長。
広陵高校・堀正和校長:
過去に日本高等学校野球連盟に報告した部員間の暴力に伴う不適切な行為だけではなく、監督やコーチから暴力や暴言を受けたとする複数の情報がSNS等でとりあげられています。こうした事態を重く受け止め、本大会への出場を辞退した上で、速やかに指導体制の抜本的な見直しを図ることにいたします。広島県の広陵高校は春のセンバツ大会で3度日本一の経験があり、夏の選手権大会でも準優勝4回。
主なOBに元阪神監督の金本知憲さんや巨人の小林誠司捕手、ソフトバンクの有原航平投手など多くのプロ野球選手を輩出してきた高校野球界屈指の名門として知られています。そんな名門校で、上級生から下級生への暴力事案が発覚。
さらに“監督が部員へ暴行した”などの真偽が明らかになっていない別の情報も浮上したことで、出場辞退を決断したといいます。まず明るみになった“上級生による暴力事案”とは…。
広陵高校によると2025年1月、当時2年生の野球部員4人が1年生の部員1人に対し、胸や頬をたたくなどの暴力行為を行ったといいます。
この事案について、2025年2月、広陵高校は日本高野連に事案を報告。
野球部は3月に高野連から厳重注意処分を受ける一方、その後に行われた広島県大会を制したことで、夏の甲子園の出場切符を獲得していました。広陵高校は甲子園大会の開幕直前まで、この暴力事案を公表することはありませんでしたが、暴力を受けた部員の関係者とされるSNSの投稿が拡散しました。
ネットを中心に騒ぎが大きくなる中、大会開幕翌日の8月6日、高校側が事案を認め経緯を公表。
大会本部や高野連も大会出場の判断に変更はないとして、広陵高校は8月7日、北北海道代表の旭川志峯高校と対戦しました。この試合には3対1で勝利。
2回戦進出を決めた時点での広陵高校の中井哲之監督は「(Q.暴力行為の騒ぎがあったが試合にどのように影響した?)いやしてません!学校が報告したとおりなので、それとは全く関係なくて、次の試合に向けて対策をたてて、全力を尽くすだけです」と話していました。ところがこの1回戦直前、今回公表した部員同士の暴力事案とは別に、2024年に当時の野球部員が監督らから暴力を受けたとするなどの他の情報も新たにSNS上で拡散していたのです。
騒ぎをさらに大きくしたこの“別の暴行情報”について、広陵高校の堀校長は10日、「(Q.“別の暴行情報”について)全部細かく調査をしたが、事実関係が出てきませんでした。第三者委員会に委ねています」と述べた一方、こうした騒ぎが大きくなり、部員や関係者らの安全が損なわれているとも言及。
それが出場辞退の大きな要因だと語りました。広陵高校・堀正和校長:
(生徒が)登下校で中傷を受けたり、追いかけられたり、寮で爆破予告があったり、そういったこともSNS上で騒がれている。一方、2025年1月の暴力事案について報告を受け、当初は大会への出場を許可していた高野連側。
新たな情報を把握しておらず、対処ができなかったと語ります。寶馨高野連会長:
第二、第三のですね、事柄が浮上してきたもんですから。しかも、試合当日あたりにですね、浮上してきたもんですから。1回目の事象については時間的な余裕がありますけれども、それ以後のことについてはですね、ちょっと対処のしようがなかったというのは正直なところですね。(全国の高校からの報告数は)年間1000件以上にもなるわけですけどね、その審査のやり方自体がですね、ひょっとしたら改善の余地があるかもしれません。危機管理の専門家は次のような見解を示します。
危機管理コンサルタント・増沢隆太さん:
強豪高校といわれる立場に対しては、特にSNSを中心とするネット環境では非常に批判が集まりやすい。(最初に)厳しめに対応しておけば出場辞退せずに済んだかもしれない。FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/
この件に関して、オールドメディアが挙げないと思われる意見を紹介します。
要約は以下。
一番のポイント
- 本質は「刑事事件」であり、学校や高野連が責任をSNSへとすり替えていること自体が最大の問題。被害の立証は警察・司法で行い、学校内処理や非公表で矮小化すべきでない。被害者保護と透明な説明責任が不可欠。
2つの事件の具体的内容
- 事件A(2025年1月の暴力)
同部員に対する暴力行為。学校は「厳重注意」で内部処理し、公表も警察通報もせず。- 事件B(いじめ/性加害の告発)
先輩が後輩男子に性的行為を強要(局部を口で触れさせた、胸を揉んだ等の趣旨)。事実なら明確な犯罪。
被害者側は転校を余儀なくされた一方、加害側とされる生徒は甲子園に出場。論点・主張(簡潔)
- 「いじめ」の名で処理すべきでなく、警察介入が前提。
- 高野連・学校のダブスタを批判(※校長が県高野連副会長との指摘があり、利害関係への懸念)。
- 学校側の初動ミスと隠蔽体質が炎上・妨害予告などの二次被害を招いた。
- SNSは弱者の告発手段でもある。無関係な誹謗中傷や犯罪的行為は個別に厳正対処すべきだが、SNS一般を悪者化するのは誤り。
- 根拠薄弱な「外国の影響力工作」→規制論への短絡は不可。
- 高校野球は進学・就職に直結する受験級の重みがあるため、公平・厳正な処分と説明が求められる。
※事件Bの内容は「保護者の告発が事実なら」という前提で語られています。
別の動画も紹介します。
要約は以下。
了解です。動画のポイントをPR(広報)視点でかみ砕いてまとめました。
2つの事件(動画内の整理)
- 事件A:カップ麺→集団暴行
野球部の「カップ麺禁止」ルールに違反した1年生が、2年生ら10人以上に囲まれて殴打。正座を強いられ「死ぬかと思った」と保護者がInstagramに投稿。- 事件B:性加害の告発
先輩が後輩男子に性的行為を強要(乳首を舐めろ/局部を舐めろ等)。保護者がFacebookで実名告発。要約(PR・危機管理の観点)
- 学校は2025年1月から把握していたが非公表。加害生徒は1か月出場停止のみで内部処理。
- SNS告発を契機に「隠蔽して甲子園出場を優先したのでは」と炎上。学校説明と保護者の主張に大きな食い違い。
- 高野連(日本高等学校野球連盟)は財団法人で、甲子園主催・ドラフト関連手続・プロ→アマ指導の許可などを握る強大な権限組織。
- 失敗の根因(講者の指摘)
- SNS世論の原理を理解していない(テレビ・新聞を抑えればコントロールできるという旧来発想)。
- 初動コメントが加害者保護に偏り、被害者ケアが欠落し火に油。
- 業界内・マスコミとも高野連を批判しにくい力学(情報を独占する側が強い)で“裸の王様”化。
- 結果、広陵は途中辞退という前例少ない展開に。被害者は救われず、加害側もネットに半永久的な烙印という最悪の結末。
企業・団体への教訓(実務チェックリスト)
- 被害者中心の初動(安全確保・医療/心理支援・説明)。
- 早期・正確・一貫した公表(事実関係/再発防止/処分基準)。
- 「SNSを敵視」「違法投稿への法的措置“だけ”強調」は逆効果。
- 社内で“物が言える”環境(トップの裸の王様化を防ぐ)。
- 旧来の「メディアだけ抑えればOK」発想を捨て、SNS監視・是正フローを常設。
- 事案が刑事相当なら速やかに警察連携、内部処理で矮小化しない。
以上です。今回の動画は、「高野連・学校の初動と姿勢の誤り」と「SNS理解の欠如」が炎上を決定的にした、という骨子でした。
この件については、私もX上で意見表明をしています。高野連と朝日新聞への意見書案を共有します。
高野連への意見書案:
以前作成した高野連に対する意見書案を改正しました。
近日中に提出を検討しています。【意見書案】
公益財団法人 日本高等学校野球連盟 御中
令和〇年〇月〇日
前参議院議員
浜田 聡(はまだ さとし)件名:広陵高校硬式野球部における暴力事案に関する対応見直しと制度改革を求める意見書… https://t.co/EB8KDXY3PR
— 浜田 聡 前参議院議員 NHKから国民を守る党💉💉💉 YouTubeやブログは毎日発信 (@satoshi_hamada) August 7, 2025
以前作成した高野連に対する意見書案を改正しました。
近日中に提出を検討しています。【意見書案】
公益財団法人 日本高等学校野球連盟 御中
令和〇年〇月〇日
前参議院議員
浜田 聡(はまだ さとし)件名:広陵高校硬式野球部における暴力事案に関する対応見直しと制度改革を求める意見書
拝啓 貴連盟におかれましては、長年にわたり高校野球の発展と青少年の健全育成に尽力されていることに敬意を表します。
さて、広島県の広陵高校硬式野球部において発生したとされる寮内での暴力・いじめ行為について、報道やSNSでの情報発信等を通じ、全国的に強い関心と憂慮の声が上がっております。
【SNS上の訴えについての留意事項】
今回の件に関し、被害者のご家族を名乗る方がInstagram等を通じて、詳細な経緯や告発内容を発信しております。
当該投稿が被害者のご家族本人によるものであるか否か、その正確性や内容の真偽については、最終的には貴連盟において客観的な調査と検証が行われるべきであり、安易な断定は避けるべきと考えます。
しかし一方で、投稿内容は具体的かつ一貫性があり、転校や被害届提出などの事実とも整合的であること、また、学校・部活動関係者・貴連盟のいずれからも、当該SNS投稿内容を明確に否定・訂正する説明や声明が行われていないことは、社会に不信と誤解を与える要因となっています。
結果として、「説明なき沈黙」がSNSでの訴えを事実として受け止めさせる温床となり、関係機関への信頼を著しく損ねています。
【高野連の対応に見られる問題点】
処分の軽さと公平性の欠如
暴力が事実であったとすれば、加害者に対し「厳重注意」のみにとどめ、試合出場を継続させる判断は、過去の処分事例と照らしても著しく不公平との指摘があります。
独自調査の不在と報告書の精査不足
学校からの報告書と、保護者に提出されたものとの間で内容が異なるとされる点について、貴連盟が独自に事実確認を行った形跡がなく、ガバナンスの甘さが問われています。
「重大事態」の認識の欠如
被害生徒が通学困難となり転校を余儀なくされていることは、「いじめ防止対策推進法」における重大事態に該当する可能性がありながら、学校および貴連盟がこの視点を軽視している点は看過できません。
説明責任の不履行
SNS投稿との乖離があるにもかかわらず、なぜ処分が軽いのか、何が事実と認定されたのか、関係者の処分の有無などについて、保護者・国民に対する納得ある説明が全く行われていないことは重大です。
【要望事項】
以上を踏まえ、以下の対応を強く求めます。
広陵高校による報告の再提出と貴連盟による独立した再調査
学校の報告に疑義がある以上、貴連盟が主導し、第三者も交えた形での事実調査を改めて実施してください。
処分の再検討および公正なルール運用の徹底
処分の再検討を含め、今後の規律ある大会運営に資する制度整備をお願いします。
「重大事態」としての正式認定と報告義務の履行
今回のような事案を「重大事態」として正しく位置づけ、都道府県教育委員会との情報共有・連携を徹底する体制の構築を求めます。
指導者・学校の監督責任の明確化と再発防止策の提示
監督・学校関係者の説明責任を明確にし、部活動内の暴力行為を未然に防ぐ体制づくりに連盟全体として取り組んでください。
【結びに】
高校野球は、日本社会における教育・規律・努力の象徴であり、その理念を守るためにも、今回のような問題に対し、貴連盟が真摯に向き合い、説明責任を果たすことが求められています。
SNS上での告発が先行し、関係機関の説明が後手に回る現状は、透明性と信頼性の観点からも深刻です。
貴連盟におかれましては、未来ある高校生たちの尊厳と安全を守るという原点に立ち返り、誠意ある対応を講じていただけますよう、ここに強く要望いたします。
敬具
朝日新聞への意見書案:
広陵高校野球部の件について
夏の高校野球大会の主催者であり、報道機関でもある朝日新聞社への要望書案を作成しました。
【要望書案】
朝日新聞社 御中
令和〇年〇月〇日
前参議院議員
浜田 聡(はまだ さとし)… https://t.co/EB8KDXY3PR— 浜田 聡 前参議院議員 NHKから国民を守る党💉💉💉 YouTubeやブログは毎日発信 (@satoshi_hamada) August 7, 2025
広陵高校野球部の件について
夏の高校野球大会の主催者であり、報道機関でもある朝日新聞社への要望書案を作成しました。
【要望書案】
朝日新聞社 御中
令和〇年〇月〇日
前参議院議員
浜田 聡(はまだ さとし)件名:広陵高校硬式野球部の暴力事案に関する報道の在り方と、主催者としての説明責任を求める要望書
拝啓 貴社におかれましては、長年にわたり報道機関として国民の知る権利に寄与されるとともに、全国高等学校野球選手権大会の主催者として、高校野球の振興にご尽力されていることに敬意を表します。
さて、報道やSNS上の情報により明らかになった広島県・広陵高校硬式野球部内での暴力・いじめ問題について、学校側および高野連の対応、ならびに貴社の報道姿勢に対し、以下のような懸念が寄せられております。
【報道機関としての課題】
学校・高野連の発表に依存した報道姿勢
学校側の「指導の行き過ぎ」という説明や、高野連による「厳重注意」の処分に関する発表内容が中心となり、第三者的な視点や検証が乏しい印象を与えています。
被害者側とされるSNS投稿者の視点への未接触
Instagram等において、被害者の家族とされる方から具体的な告発が発信されており、社会的にも大きな反響を呼んでいます。
こうした投稿は内容の真偽を問わず重大な影響力を持つものであり、報道機関として適切な裏付け・検証を試みる意義は大きいものと考えます。
ただし、投稿者が未成年保護者等の立場であること、あるいは心理的・法的負担を抱えている可能性も考慮し、取材の可否や回答の有無は投稿者側の意思に委ねられるべきものであり、これに配慮した慎重な姿勢が前提です。
【主催者としての立場と報道の独立性の曖昧さ】
広陵高校が「名門校」として大会に参加している中で、貴社が大会主催者でもあることが、報道内容に対する公平性や独立性への疑念を生じさせる一因となっています。
【要望事項】
以上を踏まえ、貴社におかれましては以下の点をご検討いただけますようお願い申し上げます。
被害を訴える側の視点も踏まえた報道の実施
学校・高野連の説明だけでなく、SNS等を通じて公になっている被害者側の訴えについても、可能であれば関係者に配慮した適切な方法で取材・確認を行い、報道内容の多角化を図っていただきたいと考えます。
もちろん、取材対象者の意志とプライバシーに最大限の配慮が必要であることは申し上げるまでもありません。
調査内容や処分判断に対する検証的報道の推進
学校や高野連が発表する報告の内容について、検証の視点を交えた調査報道を通じて、社会に対する説明責任を果たしていただきたく存じます。
主催部門と報道部門の役割分離に関する方針表明
今後、同様のケースが発生した際に、報道の独立性が担保されるよう、報道部門と主催事業部門との編集的分離の明確化、または第三者評価体制の構築をご検討いただきたく思います。
【結びに】
本件は、単なる一校の不祥事という問題にとどまらず、高校野球の理念や報道機関の信頼性、主催者の責任という本質的な課題を問いかける事案であります。
報道機関としての中立性・独立性を守りつつ、被害者にも加害者にも冷静かつ公正な視線を向ける姿勢を、貴社に強く期待いたします。
敬具
せっかく作った意見書案ですが、実はまだ送っておりません。
忘れないうちに高野連と朝日新聞に意見書を送ろうと思います。
コメント
1000件くらい同様の声が届いているという高野連のコメントが気になります。
あと高野連VS文春の行く末が気になります。