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ひろゆき氏「ドーマー条件」発言の問題→名目GDPで見る財政の基本

今回は(も)政策立案でお世話になっている救国シンクタンク(チャンネルくらら)から。

その前に、ドーマー条件とは?

**ドーマー条件(Domar Condition)**とは、政府の債務(公債)が持続可能であるか、あるいは財政破綻せずに収束するかを判断するための経済的指標です。

簡潔にいうと、以下の数式を満たしている状態を指します。

名目経済成長率 > 名目利子率

ポイント

  • 成長率が上回る場合: 税収の伸び(成長)が借金の利払い負担を上回るため、GDPに対する公債残高の比率は自然に低下し、財政は破綻しません。

  • 利子率が上回る場合: 借金の利息が雪だるま式に増え、経済成長が追いつかないため、公債残高比率が発散(増大)し、財政破綻のリスクが高まります。

名目経済成長率について。

名目経済成長率とは、物価の変動を調整せず、その時々の市場価格(額面通り)で計算したGDP(国内総生産)の増減率のことです。

簡潔なポイントは以下の3点です。

1. 計算式

名目経済成長率 = 実質経済成長率 + 物価変動率(インフレ率)

※「実際に増えたモノやサービスの量(実質)」に「値上がり分(物価)」を足したものと言い換えられます。

2. 特徴

  • 実感に近い数字: 私たちの給与や企業の売上、政府の税収などは「名目」の金額でやり取りされるため、世の中のお金の動きを直接的に表します。

  • インフレの影響: 物価が上がれば、たとえ経済活動の規模が変わらなくても名目成長率はプラスになります。

3. なぜ重要か(財政の文脈)

前述のドーマー条件において、利子率と比較されるのはこの「名目」の成長率です。

借金(国債)の額面は物価が変わっても増えないため、インフレも含めて経済のパイ(名目GDP)が大きくなれば、相対的に借金の負担は軽くなり、税収も増えやすくなります。

ドーマー条件は名目経済成長率で見ることが重要!

個人の住宅ローンで考えると分かりやすいです。

物価が上がっても、銀行に返すローンの残高は変わりませんよね。

一方で、私たちの給料(名目の所得)は物価とともに上がっていきます。

つまり、『給料の伸び(名目成長率)』が『ローンの金利』を上回っていれば、生活は楽になり、借金は返せるようになります。

国もこれと全く同じです。

物価を除いた実質成長率ではなく、実際に動くお金の額、つまり名目で見るべきなのです。

要約は以下の通り。

ご提示いただいたYouTube動画「ひろゆき氏『ドーマー条件』発言は完全に誤り|名目GDPで見る財政の基本」の詳細な要約を、主要なトピックに分けてまとめました。

この動画では、エコノミストの村上尚己氏が、米国・日本の経済情勢や金利見通し、そしてひろゆき氏の財政に関する発言の誤りについて解説しています。

1. 米国経済と利下げ見通し

  • 米経済の底堅さ: 米国の雇用統計やCPI(消費者物価指数)を見ると、労働市場が予想外に強く、インフレも急減速していない現状が語られています [01:15]。

  • 利下げ期待の後退: 市場では早期利下げが期待されていましたが、村上氏は「今年は利下げがない可能性」を指摘しています。経済が強すぎるため、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げを正当化する理由が失われつつあるとの見解です [03:40]。

  • ドル高の継続性: ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を見ると、欧州よりも米国の方が強く、ドル安・円高リスクは現時点では低いと分析されています [07:32]。

2. 日本の経済政策と「高市政権」への期待

  • 「高市トレード」の正常化: 高市氏の政権入りや勝利への期待から一時「円安・金利上昇」が進みましたが、村上氏は「金利上昇なら本来は円高」であるべきとし、意味不明な円安が止まった現状を解説しています [11:41]。

  • 財政・金融政策の課題: 日本のGDP成長率は停滞しており、日銀の早期利上げは「経済にブレーキをかける行為」として批判的に捉えられています [10:54]。

  • 成長戦略への期待: 株式市場が高騰したのは、石破・岸田政権にはなかった「経済成長を重視する姿勢」が高市氏にあるためであり、今後は骨太の方針などで具体的な「減税」や「拡張財政」が打ち出されるかが焦点となります [17:13]。

3. ひろゆき氏の「ドーマー条件」発言への反論

  • 誤りの指摘: ひろゆき氏がメディアで「成長率が1.3%しかないので、借金が増える速度に追いつかず日本経済は持たない」という趣旨の発言をしたことに対し、経済学的な定義の誤りを指摘しています [23:04]。

  • ドーマー条件の正解: 財政の持続可能性を判断する「ドーマー条件」は、**「名目経済成長率 > 名目利子率」**で比較すべきものです [23:24]。

    • 現在の数値: 日本の名目成長率は3〜4%で推移しており、長期金利(名目利子率)の約2.2%を上回っています [27:33]。

    • 結論: この状態が続く限り、対GDP比の政府債務残高は自然に低下していくため、ひろゆき氏が主張するような「発散(財政破綻)」の懸念は算数的に誤りであると断じています [28:21]。

4. メディアとリテラシー

  • 「財政危機」煽りへの批判: 財務省や一部メディアが「日本の財政は危機的」と報じ続ける背景には、組織の都合やデフレ脱却を阻む構造的な問題があると指摘されています [24:52]。

  • 正しい理解の重要性: インフルエンサーの聞きかじりの知識に惑わされず、名目値での正確な経済状況を把握することが重要であると締めくくられています [26:45]。

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=hEsC2-kHeic

ドーマー条件を考えるいい機会となりました。

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