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茂木誠氏等による韓国の統一教会の説明

今回は韓国の統一教会について。

※今回はいくつかの動画を紹介します。これらの動画へは家庭連合の方が抗議する可能性は考えられます。

2022年7月8日の安倍晋三元首相の銃撃事件でクローズアップされた家庭連合、いわゆる旧統一教会ですが、そもそもの起源は韓国です。

旧統一教会(現在の正式名称は「世界平和統一家庭連合」)の起源を、歴史的経緯に沿ってまとめます。


創設と初期の背景

  • 創設者:文鮮明(ムン・ソンミョン、1920–2012)。現在の北朝鮮地域にあたる平安北道で生まれました。
  • 宗教的体験:文鮮明は15歳の時に「イエス・キリストからの啓示を受けた」と主張し、その後キリスト教系の諸派を渡り歩きながら独自の神学を形成しました。
  • 創立年:1954年5月1日、韓国・ソウルに「世界基督教統一神霊協会」を設立。これが旧統一教会の正式な起源です。

教義の特徴

  • 「原理講論」:文鮮明がまとめた教義書で、キリスト教聖書解釈を独自に展開。イエスの使命が「霊的救済」にとどまったとし、「地上での理想家庭の実現」という第二の使命を自らが継承すると説きました。
  • 「メシア」思想:文鮮明と妻・韓鶴子を「真の父母」として信徒が祝福を受けることで、人類は原罪から解放されると教えます。
  • 合同結婚式:多国籍のカップルを同時に結婚させる「祝福結婚」が象徴的儀式として有名です。

拡大の過程

  • 韓国から世界へ:1950年代後半から日本、1960年代に米国など世界各国へ布教を拡大。
  • 日本への進出:1958年、宣教師・久保木修己らによって日本で活動開始。高度経済成長期と冷戦下の「反共」イデオロギーを背景に、大学生を中心に支持を広げました。
  • 国際組織化:1960年代後半以降、政治・経済・メディアなど多方面に関連団体を設立。国際的な「反共運動」や「家族価値の擁護」を掲げて活動しました。

近年の変化

  • 1990年代以降、社会的には霊感商法などをめぐる批判が強まり、訴訟や規制の対象となりました。
  • 2015年に名称を「世界平和統一家庭連合」へ正式変更。
  • 2022年、安倍晋三元首相銃撃事件を契機に日本社会で再び大きな注目と議論を呼びました。

まとめ
旧統一教会は、1954年に韓国で誕生したキリスト教系の新宗教です。文鮮明が「地上に神の理想家庭を築く」使命を掲げ、冷戦期の反共運動と結びつきながら世界規模に拡大しました。教義の中核は「真の父母」思想と祝福結婚であり、日本でも長年社会的・政治的影響を持ってきました。

予備校講師の茂木誠氏が、いくつかの動画で韓国の統一教会の解説をしています。

1本目:

要約は以下の通り。


1. 話者の立場と統一教会との個人的接点

  • 話者は特定宗派に属さないが、神仏や死後の世界を信じ、信教の自由を重視。国家による宗教弾圧には反対の立場。
  • 学生時代、統一教会(当時「原理研究会」など)の勧誘に注意するよう先輩から忠告を受け、接触を避けた経験を語る。
  • モルモン教や創価学会からの軽い勧誘を受けた体験も紹介。
  • 合同結婚式(桜田淳子が参加した有名な式)や霊感商法報道をテレビで見て「とんでもない団体」と感じ、しばらく忘れていた。
  • 数年前、大学で教えていた学生が「自分は統一教会の二世」で、両親が合同結婚式で結ばれたと話してくれた。二世が信仰を離れたい場合の困難さに気づき、「まだこうした問題が続いているのか」と驚いた。

2. 統一教会をめぐる問題点

  • 霊感商法:高額な壺や印鑑を買わせるなどで多数の訴訟・被害が発生。被害総額は累計1000億円を超えるとされる。
  • 二世問題:親の信仰による合同結婚式で生まれた子供が、信仰を離れたい時に大きな苦難を強いられる。
  • 政治家との癒着:特に自民党の清和会(安倍派)や岸家などとの深い関係が指摘され、党は襟を正すべきと批判。
  • 統一教会の過去の犯罪的行為は法的に裁かれるべきであり、再発防止と教会の反省が必要と強調。

3. なぜ統一教会が韓国で生まれ、大きな力を持ったのかを歴史的に考察する導入

  • 本動画はシリーズの第1回として、統一教会誕生の背景にある韓国の歴史と文化を探る構想。
  • 宗教の普遍的現象として「神秘体験」を解説。一定割合の人が霊的体験(声や光を見るなど)をすることが古今東西に存在すると述べる。

4. 世界各地のシャーマン文化

  • 古代から世界中で、霊的体験者は神々と交信できる「シャーマン」として尊重された。
  • 中世ヨーロッパでは教会と衝突し魔女狩りの対象となり、その後は精神病院に収容されるなど地位を失った。
  • 一方、東アジアにはシャーマン文化が残存:
    • 日本:青森のイタコ、沖縄のノロ・ユタ
    • 朝鮮半島:ムーダン
    • シベリア・モンゴル:先住民シャーマン
    • 北米先住民にも類似の存在
  • シャーマンの多くは女性で、憑依・トランス状態で神々と交信し、占いや病気治療、悪霊祓いを行う。
  • 縄文時代の日本にも多く存在したと推測。卑弥呼もその一例かもしれない。

5. 日本における特徴と仮説

  • 日本の神道では神主が祈祷・祝詞を読むが、シャーマン的な歌舞・憑依は見られなくなった。
  • なぜ日本でシャーマン伝統が衰退したのかが今後の考察課題とし、話者自身の仮説を提示予定。

要旨

話者は統一教会の霊感商法・二世問題・政治癒着を批判しつつ、統一教会が韓国で生まれ力を持った背景を「韓国の歴史とシャーマン文化」に求め、世界的な霊的体験とシャーマンの系譜を紹介した。これがシリーズの導入であり、今後韓国近代史との関係を掘り下げると予告している。

後編の動画も紹介します。2本目:

要約は以下の通り。

概要

  • 日本では古来のシャーマニズム的機能の多くを密教(真言宗)と修験道(山伏)が吸収・制度化し、神道の神職は荒ぶる神を祝詞で鎮める役割に特化していった――という話者の仮説。
  • 一方、朝鮮半島ではシャーマニズム(ムーダン)が制度宗教に統合されずに残存。朝鮮王朝(李氏朝鮮)が朱子学を国是とし、ムーダンを弾圧・被差別化したため地下化しつつ民間で根強く継承された。

韓国におけるシャーマニズムの具体像

  • 太鼓・舞・憑依・占い・病気祓いなど、強いトランス型の儀礼が現在も民間で行われる。
  • 歴史例:閔妃(ミンビ)政権期にムーダン(申玲君)へ傾倒、財政悪化の一因ともされたという逸話。

キリスト教受容の違い(日韓対比)

  • 日本:宣教師来訪以降も信徒は約1%未満で拡大せず。理性的・講解中心の布教スタイルが主流に。
  • 韓国:信徒約3割まで拡大。プロテスタントが“心霊復興運動”などシャーマニズム的要素(異言・按手・癒し・聖霊臨在、同時祈祷など)を取り込み、土着文化と結合して急成長したとする研究を紹介。

近現代政治との交錯(シャーマニズムの残影)

  • 朴正煕暗殺未遂(1974)で夫人・陸英修が死亡後、朴親子の前に“霊交”を称する崔太敏が出現。多宗教折衷の新宗教を標榜しつつ実質はシャーマン的権威で政権中枢に接近。
  • その娘崔順実が朴槿恵大統領(当時)に強い影響力を及ぼし、国政介入事件→弾劾・有罪へ。話者はこれをムーダン文化の政治領域への浸透の現代例として位置づけ。

統一教会への接続(本シリーズの導入)

  • 以上の文化史的文脈から、韓国のキリスト教(と新宗教)は本質的にシャーマニズム的性格を帯びやすいと整理。
  • 統一教会の問題崔順実事件も、この韓国独自の宗教文化的基層の上に理解すべきだと主張。
  • 次回以降、統一教会の起源と拡大の歴史を本格的に扱う予告。

要点(3行まとめ)

  1. 日本は密教・修験道がシャーマン機能を吸収、韓国はムーダンが民間で残存。
  2. 韓国プロテスタントはシャーマニズム的実践を受容し急成長。
  3. 崔順実事件や統一教会の諸相は、この文化的土壌の延長で読むべきだ――という位置づけ。

続きの動画も紹介します。3本目:

要約は以下の通り。

概要(狙いとスタンス)

  • 宗教は“タネも仕掛けもある”手品のように仕組みを知れば盲信を避けられるという立場。特定宗教の攻撃や宣伝ではなく、宗教一般を相対化して知識として理解するのが目的。
  • 宗教の核にはしばしば神秘体験(霊的体験)があり、当人はそれを言語化・理屈化して教義にする。これが過度に個人崇拝に傾くとカルト化しうる。

前回の復習(日本と韓国の対比)

  • 日本:古層のシャーマニズムは、主に真言密教(護摩・呪術性)と修験道(山伏)が吸収・制度化。神道の神職は“鎮める祈祷”に特化。辺縁ではイタコ・ユタが残存。
  • 朝鮮半島:李氏朝鮮が朱子学を国是化し、ムーダン(巫覡)を弾圧→地下化。しかし民間で根強く継承され、近代以降も影響が残る。

韓国のキリスト教受容(“土着化”の方向)

  • カトリックは当初シャーマニズムを抑圧的に扱った一方、**プロテスタント(とくに長老派)**は、
    • 同時祈祷/異言(グロソラリア)/按手・癒し/聖霊臨在などの“熱狂的・神秘主義的”要素を受容。
    • これが土着のムーダン文化と結びつき信者拡大につながった、という研究知見を紹介。
  • 使徒行伝2章(聖霊降臨)を引き、初期キリスト教にもシャーマン的現象があったことを指摘。ただしそれが現代韓国で頻発する文化的背景が論点。

「恨(ハン)」と「火病(ファビョン)」という文化心理

  • 恨(ハン):長期の抑圧や屈辱が胸中に沈殿した複合感情(日本語の「恨み」とはずれる)。
  • 火病:恨が発散されず身体・精神症状として噴出する状態(胸のしこり、熱感、強い衝動性、誇張的表現など)。米精神医学会も“文化結合症候群”として言及例あり。
  • 宗教が成功する条件:共同体で叫び・祈り・トランスなどを通じて恨/火病を“解放・癒やす”回路を提供できるか。伝統シャーマニズム、19世紀の東学/天道教、さらにプロテスタントがこの機能を果たしたと整理。

日本との最終対比

  • 日本では密教・修験道がシャーマン機能を吸収して“制度化・鎮静化”。
  • 韓国ではムーダンが民間に残り、近現代でも政治・社会に影響(例:朴槿恵—崔順実事件)を及ぼす土壌が続く。

位置づけと次回予告

  • 本回は、**韓国宗教文化の基層(ムーダン/恨/火病/プロテスタントの土着化)**を押さえる導入。
  • 次回以降、韓国ナショナリズムとの結節を踏まえつつ、統一教会の成立と拡大へ本格的に接続していく予告。

要点(3行まとめ)

  1. 宗教理解は“仕掛け”を知る相対化が大事。
  2. 韓国はムーダン文化+恨/火病の発散様式が、プロテスタントの“熱狂的実践”と結合して拡大。
  3. この土壌が近現代の宗教・政治現象(統一教会等)を読む鍵になる。

続きの動画を紹介します。4本目:

要約は以下の通り。

以下、動画スクリプトの要約です。

概要(ねらい)

  • 韓国の宗教・社会史をたどり、統一教会の教義や実践がどこから来たのかを、土着シャーマニズム・近代宗教運動・民族主義との接点から整理。
  • 結論として、統一教会の中核教義は戦前~戦中の韓国新宗教(シャーマニズム系キリスト教)に強く由来していると位置づけ。

1) 朝鮮社会の基層:二層的身分秩序と「恨(ハン)」

  • 近代まで支配層(両班)と被支配層が断絶した二層社会。
  • 抑圧の累積感情=**恨(ハン)**が文化心理として形成。恨を「解く」行為=ハンプリ(恨解き)は、伝統的にはムーダン(シャーマン)が担い、20世紀以降はキリスト教牧師や北の「指導者崇拝」が代替した、という見取り図。

2) 東学(→天道教):シャーマニズムと平等思想の接続

  • **東学(チェ・ジェウ)**は、朱子学・仏教・民間信仰(シャーマニズム)を折衷し、**天の神(ハヌニム)**への祈祷・呪文・護符などを実践。
  • 万人に神が宿る/身分否定」というユートピア的平等思想を掲げ、甲午農民戦争(1894)の主要母体に。後に天道教へ改称し、
    1919年・三・一独立運動では天道教/プロテスタント/仏教の宗教者が独立宣言を主導。ここから韓国キリスト教とナショナリズムの結節が強まる。

3) シャーマニズム系キリスト教の系譜:統一教会の“設計図”

  • 金聖道(キム・ソンド):過酷な境遇の中でイエス憑依・天国体験を語り、新宗教(清水教団)を組織。
    教義の骨子:

    • 人類堕落=エバとサタンの“性的堕落”
    • イエスは独身で使命未完再臨の救世主が韓国に現れる
    • “神の結婚”で新しい血統を打ち立てる韓国は聖地(日本は滅ぶ)
      ※後年の統一教会の根幹教義と酷似
  • 白南柱(ペク・ナムジュ):女子神学校出身。「イエス教会」を設立し、憑依儀礼を継承。
    ここに若き文鮮明(18歳)が入会
    。のちの妻韓鶴子の母も出入り。
  • 金百文(キム・ベクムン):金聖道の思想を神学化
    • “性的堕落”を明確化(エバとサタンが肉体的に結ばれた)
    • **“新しい結婚(聖婚)=血統浄化”**を理論化
    • エルサレム秋冬会を創設。文鮮明も一時参加
      → 統一教会の**「祝福結婚」・血統転換**の理論的前身に。

4) 性と宗教権威:なぜ逸脱が頻発するのか

  • 再臨の主=教祖」「教祖との結合が清め」という教義が、指導者による性的逸脱を正当化する土壌に。
  • 同系譜の新宗教で性的スキャンダルが多発する背景として指摘。

5) 日本統治期の弾圧と分岐

  • 金聖道は破門→宗教法人登録まで進むが、戦時下で取締り強化、拘禁後まもなく死去
  • もし終戦後まで存命なら、統一教会型の大教団の教祖になり得たという示唆。
  • その“空白”を継いで、文鮮明が諸教団で学んだ要素(性的堕落・聖婚・韓国聖地観)を統合し、のちに統一教会を組織していく――という流れへ。

6) 位置づけ

  • 統一教会の教義中核(エバとサタンの性的堕落/再臨主の登場/祝福結婚=血統転換/韓国中心史観)は、
    金聖道 → 白南柱 → 金百文というシャーマニズム系キリスト教の系譜で概念化・儀礼化され、
    文鮮明がそれを受け継ぎ統合したもの、と総括。

要点(3行まとめ)

  1. 東学~天道教・ムーダン文化・プロテスタント土着化が、恨の解放=ハンプリの装置として機能。
  2. 金聖道→白南柱→金百文が、**統一教会の教義(性的堕落・祝福結婚・韓国聖地)**の土台を形成。
  3. 文鮮明はこの系譜を受け、統一教会を制度化・拡大していく(次回へ)。

これまでの説明をまとめてみました。

韓国の統一教会(現在の正式名称:世界平和統一家庭連合)は、1954年に文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が韓国で創設したキリスト教系の新宗教です。特徴を簡潔にまとめると次の通りです。

  • 教義の核
    • 人類はエデンの園でエバがサタンと「性的堕落」を起こしたため堕落したという独自解釈。
    • イエスは結婚できず救済を完遂できなかったため、再臨のメシアが現れ「祝福結婚」で新しい血統を築く必要がある。
    • 文鮮明と妻・韓鶴子がその「真の父母」とされ、信徒は彼らによる合同結婚式(祝福結婚)で「堕落した血統」から清められると教える。
  • 文化的背景
    • 韓国に古くから残るシャーマニズム的霊性と、19世紀の東学・天道教など平等・民族自立を唱えた新宗教運動、
    • さらに20世紀前半に興ったシャーマニズム系キリスト教(金聖道・白南柱・金百文ら)から、
      「性的堕落」「再臨主」「聖婚による血統転換」といった思想を引き継いだ。
  • 活動と影響
    • 韓国から世界に布教し、特に日本や米国で大規模な信徒組織を展開。
    • 大規模な合同結婚式、政治・経済・メディアへの関与、霊感商法などが社会問題化してきた。

要するに、統一教会は韓国独自のシャーマニズムとキリスト教が融合した背景を持ち、「祝福結婚による人類救済」を中核教義とする国際的な新宗教です。

現在、韓国では韓鶴子氏が逮捕だとか。解説動画の一つを紹介します。

要約は以下の通り。

動画中で語られている事実関係や主張は、あくまで動画制作者による説明・見解であり、現時点で司法判断が確定していない部分がある点にご留意ください。


1. 内部分裂の発端 ― 創始者死去後の権力争い

  • 2012年9月3日、初代総裁であり「メシア」とも呼ばれた文鮮明氏が死去。58年間、教団の象徴だった人物の死は巨大な空白を生んだ。
  • 後継は妻の韓鶴子(スクリプトでは「反白者」)総裁だったが、「母に権力集中は妥当か」との不満が内部で高まる。
  • 長男の文國進氏(三男と表記されている場合も)や七男の文亨進氏(米国で独自教団を主張)が反発。
    • 文亨進氏はAR-15ライフルを抱えた合同結婚式を米国で開催し、2018年のフロリダ乱射事件直後だったことから「狂気の儀式」と批判され、国際的に教団のイメージが失墜。
  • 國進氏と母韓鶴子総裁との間では莫大な資産を巡る訴訟が14年間続き、米ワシントンDCの大規模不動産(ヨドパーク1ビル)を巻き込む争いに発展。
  • 2025年7月、裁判は韓鶴子側の敗訴で決着。だが代償として統一教会の経営基盤は大きく揺らいだ。

2. 安倍元首相銃撃事件と日本での解散命令

  • 2022年7月、奈良市で安倍晋三元首相が銃撃され死亡。犯人山上徹也氏は「母親が統一教会に多額献金し家庭崩壊した」と証言。
  • 政治と教団のつながりに日本社会が注目。
  • 文部科学省は2023年10月、東京地裁に解散命令を請求。2025年3月、裁判所がこれを認める。
  • 教団の財源の大半は日本人信者からの献金に依存していたため、日本での解散命令は韓国本部にとっても致命的打撃となり、資金パイプが根本から断たれた。

3. 韓国政治への接近疑惑

  • 日本での基盤を失った後、教団は韓国政治に影響力を求めたとされる。
  • 2022年1月、ソウルの高級中華料理店で、当時大統領選を戦っていた与党「国民の力」所属のコン・ソドン議員に現金約1000万円を手渡した疑惑。
    • 元世界本部長ユ氏は「韓鶴子総裁の指示だった」と証言。
    • その場には世界副会長や主要幹部も同席していたとされ、教団ぐるみの政治献金疑惑が浮上。
  • さらに議員が教団本部を訪れた際にも、現金入りの紙袋を受け取ったとの主張。
  • 捜査は拡大し、ユ元本部長は政治資金法違反や業務上横領などで逮捕。
  • 教団が議員を通じて大統領府への「直通ルート」を構築しようとしていた可能性が指摘され、「宗教を超えた影の権力」との不信が韓国社会で強まった。
  • 韓鶴子総裁の名が捜査記録に繰り返し登場し、被疑者扱いの段階に入ったとされる。

4. 大統領夫人への接近と政策介入疑惑

  • 2022年3月の新大統領就任直後、教団がファーストレディ(大統領夫人)に接近した疑惑。
  • 高級ダイヤモンドネックレスやシャネルバッグ(総額6万ドル超)を贈ったと検察は主張。
  • 検察によれば、これは単なる贈り物ではなく政策取引の入口だった可能性。
    • 例として2023年度、カンボジアへの政府開発援助が現地調査なしに約130億円計上されたと指摘。
    • 教団が関心を示していたDMZ平和公園構想や高級官僚行事も政府議題に上ったとされる。
  • 韓国憲法20条は政教分離を明記しており、検察はこれを侵す行為だと主張。
  • 検察は、韓鶴子総裁→ユ元本部長→コン・ソドン議員→中間仲介者→大統領夫人→大統領、というルートで影響を広げようとしたと説明。
  • 韓鶴子総裁は国家権力を利用したとされ、逮捕を免れない状況に追い込まれたという。

5. 動画制作者のまとめ

  • 事件は現在も捜査中であり、最終的な判決や責任は確定していない。
  • ただし「宗教と政治が深く絡む事件」であり、日本と韓国双方の社会・政治に影響を与える可能性がある。
  • 安倍元首相銃撃を契機に日本社会が大きく揺れたように、韓国でも国家根幹を揺るがすスキャンダルとして注視されている。
  • 統一教会は依然として莫大な資金力を有しており、政治家・官僚・裁判関係者・企業・マスコミにまで影響を及ぼしうるため、今後の展開は予測不能だと結んでいる。

補足

  • 韓国で進行中の捜査や訴訟は現時点で結論が出ていないため、事実認定には今後の司法判断を待つ必要があります。

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コメント

  1. 0924 より:

     韓国についての読んだ本について思い出しました。「韓国は一個の哲学である 〈理〉と〈気〉の社会システム/小倉 紀蔵 (著)」という本で、理気二元論について解説したものでした。恨についても記述がありました。恨というと(中華に虐げられた)歴史的な恨という大きなスケールなものが取り立たされるが、身近な例でもあって、例えば息子を一流大学に行かせたいけど行かせることができないこのもどかしい感情みたいな感じだったと思います。いずれも抑圧の累積感情といっても差し支えはなさそう。

    ついでに、、、韓国のいう”道徳”というのは「自分たちにとっての道徳」でありそれを追及する(問いただす)ところがあるので歴史問題ではその”道徳”にそぐわない日本に対して色々言ったりするという感じ。それは法治国家としても逸脱してしまうのだろうなと思った次第です。