今回は1週間前にアップされて100万回以上再生されている自動車税の動画を取り上げます。
先にポイント5つ。
- 13年超課税の中身と金額感
- 13年・18年で自動車税・重量税がどれくらい上がるか(軽で+2,100円/年、普通車で+約5,000円/年クラス、重量税はさらに増)
→ 自分や支援者の「どの車が何年目でどれだけ損してるか」を具体的に把握できる。- 「古い車=環境悪」のロジックが崩れていること
- 製造時CO₂や、13年前の車と現行車で燃費差がほとんどない例、車検で排ガス管理されている現実。
→ 「環境のためだから仕方ない」という諦め論に対して、理論武装できる。- 税制改正の“勝負どき”の年次感
- 税制改正大綱で「令和8年度(2026年度)に結論」とされている流れ。
→ いつまでにパブコメ・議員働きかけ・発信を集中させるべきか、時間軸を意識した動きができる。- ターゲットとして誰が一番“得をする/損している”か
- 地方・複数台持ち・子育て世帯・高齢者・農業・介護・配送などが直撃という整理。
→ 政策訴求や選挙区でのメッセージを「誰に刺さるか」を意識して組み立てやすい。- 「長く乗るほど環境と家計に良い」というフレーミング
- 欧州のサーキュラーエコノミーとの対比、日本の「もったいない」との整合。
→ 単なる“減税お願い”ではなく、「環境・文化・家計が全部win」というストーリーで主張できる。
というわけで動画です。
要約は以下の通り。
この動画は、
「日本の“古い車いじめ税制(13年超重課)”は、環境政策のフリをした増税&新車販売促進スキームであり、高市政権下でそれを“ひっくり返すチャンスが来ている。だから今こそ国民が声を上げろ」
という話を、歴史・データ・生活への影響・政治の動きまで絡めて解説しています。
1. 日本の自動車税制はそもそも“異常”
- 日本は
- 買うとき:消費税+環境性能割
- 持っている間:自動車税
- 走るとき:ガソリン税
と、3段階で多重課税している、世界的にも珍しい国だと説明。- ガソリン暫定税率は1974年「一時的」として始まったのに、約50年続いてきた。
2025年末にようやく廃止が決まったが、それまで放置されていたのは「取りやすい税」で国に都合が良かったから。- トヨタの試算として、日本の自動車関連税負担は
ドイツの約3.4倍、アメリカの約23.4倍という“桁違いの重税”だと紹介。
2. 13年超重課(古い車いじめ)の仕組みと“建前”
- 内容
- ガソリン車:13年・18年経過で自動車税・重量税が加算
- 軽自動車:1万800円 → 1万2,900円(約20%増)
- 普通車:概ね15%増
- 重量税も13年・18年で約40%増。3t級だと車検のたびに2万円近く増える。
- ディーゼル車は11年から重課開始と、さらに扱いが厳しい。
- 表向きの説明は
- 「古い車は燃費が悪く、排ガスも多い。環境負荷が高いから重い税金をかける」
- 2001年開始の“グリーン化特例”の一部として導入。
- しかし動画では、これを**「環境のためという看板を掲げた増税+新車販売促進策」**と批判。
3. 制度に潜む「3つのウソ」
- 税収中立という名の“古い車からの搾り取り”
- 「エコカーを減税する代わりに古い車から余計に取る」=全体の税収は減らさない。
- 環境と言いつつ、財務上の都合が本音。
- 環境改善効果の検証をしていない
- 「この制度で排ガスがどれだけ減ったか」などの検証結果が公表されていない。
- 科学的裏付けのない“雰囲気政策”だと指摘。
- 自動車業界にとって都合が良すぎる
- 古い車の税を重くすれば、新車買い替えが進む → メーカーに有利。
- 自動車工業会は、自動車税+重量税の二重課税には文句を言うが、13年超重課には沈黙していると皮肉。
- 「政府(税収)×メーカー(新車販売)」の利害は一致し、損するのは古い車に乗る庶民だけという構図だと描く。
4. 科学的に見ても「古い車=悪」は崩れている
- 近年の研究・LCA(ライフサイクルアセスメント)では:
- 車を作るときのCO₂排出が非常に大きい。
- 燃費差が10〜20%程度なら、「新車製造時のCO₂」の方がはるかに重いケースが多い。
- 具体例として、
- 2012年式フリード:16.6km/L
- 2024年式新型フリード:16.5km/L
と、むしろ新型の方が燃費が悪い例を挙げ、「燃費向上は頭打ち」と説明。- 日本には厳しい車検制度があり、古い車でも排ガス基準をクリアしなければ走れない。
→「古い=汚い」という前提は現実とズレている。- 欧州では
- サーキュラーエコノミー(循環型経済)
- 「長く大切に使うことこそ環境貢献」という発想が主流。
- それに対して日本は
- 自国の「もったいない精神」と逆行し、“長く使う人に罰金”の税制を続けていると批判。
5. 誰が一番苦しんでいるか:地方・低所得・高齢者・エッセンシャルワーカー
動画では、具体的な生活像を挙げて影響の大きさを描写します。
- 地方の複数台持ち家庭
- 夫婦+祖父母で軽3〜4台持ちが普通、しかも中古・古い車が中心。
- 軽だけでも13年超で1台2,100円増 → 3台で6,300円、4台で8,400円。
- 普通車も含めると年間1万円超の追加負担になることも。
- 子育て世帯
- 保育園送迎・習い事・買い物・病院に車が必須。
- 収入は多くない中で古い車に乗っていると、税・燃料のダブルパンチ。
- 高齢者・農業・建設・介護・配送など
- 年金暮らしの高齢者が、20年乗る軽トラの税が上がって農業を縮小せざるを得ない例。
- 軽トラやバンは「仕事道具」だが、そこに重い税をかけることで、
農業・建設・介護・物流など生活を支える職種ほど割を食う。- 地方 vs 都市の不公平
- 都市部は車なしでも生活可能だが、地方は車がないと職場にも行けない。
- なのに税率は同じで、地方の方が実質的負担が重い。
- 若者も車維持のコストから地方を離れ、地方創生に逆行している、と警鐘。
6. 政治の動き:ガソリン暫定税率廃止&高市政権の方向性
- 2024年の税制改正大綱に、
- 「自動車の取得・保有時の公平・中立・簡素な税負担の在り方を検討」
- 「令和8年度(2026年度)税制改正で結論」
と明記されたと紹介。- JAFや自動車関連団体も、13年超重課の見直しを強く要望。
- 50年続いたガソリン暫定税率の廃止が実現したことは、
**「絶対に変わらないと思われた自動車税制が動き始めた象徴」**だと位置づけ。- こうした改革を押し進めている政治家として、
**高市早苗総理(という設定)**が登場。
- 「生活必需品への過剰課税はおかしい」
- 環境性能割の2年間停止を掲げるなど、車関連減税に前向き。
- 地方出身・地方選出で、現場感覚があると強調。
7. 目指す方向:古い車罰金 → 長く乗るほど得をする社会へ
動画が描く高市政権のターゲット像は:
- 13年超重課の廃止 or 大幅縮小
- 軽なら年2,100円、普通車なら約5,000円の負担減。
- 複数台持ち家庭では年間1万〜数万円の軽減も。
- 長期保有優遇制度の新設
- 整備記録がきちんと残っている車、車検結果が良好な車などを優遇。
- 「年式」ではなく「実際の状態」で評価する仕組みへ。
- 中古車市場:年式は古いが状態の良い安価な車が増え、若者・低所得層にもメリット。
- 整備業界:メンテナンス需要が増えて地域経済・雇用にもプラス。
- 環境・産業への効果
- 新車の“過剰な”買い替えが減り、製造時CO₂・廃車の削減につながる。
- 自動車メーカーは「長く使える高品質な車」と、メンテ・リビルト部品ビジネスなどで稼ぐモデルへシフト。
- 真のサステナブル政策として、欧州型の循環型社会に近づくと説明。
8. 視聴者に求める行動:このチャンスを逃さないために
最後は、**「ここから先は視聴者(国民)の声次第だ」**という政治参加の呼びかけで締めています。
- できることとして:
- パブリックコメントに参加
- 「古い車への重課はおかしい」「長期保有を評価すべき」と具体的な意見を送る。
- 地元議員への働きかけ
- メール・手紙などで、13年超重課が生活を直撃している実情を伝える。
- SNSでの発信
- 「13年超重課廃止」「古い車いじめ反対」などのテーマで共有・議論を広げる。
- 古い車を大切に乗り続けること自体が“行動”
- 長期保有文化を実践し、周囲に事実を伝えることで「諦めムード」を壊していく。
全体の結論
- 13年超重課を含む日本の自動車税制は、
**「環境のため」と言いつつ、実態は財源確保と新車販売促進のための“古い車いじめ”**になっている。- 科学的にも、文化的にも、国際的潮流から見てもおかしい制度で、
特に地方・低所得・高齢者・エッセンシャルワーカーを追い詰めている。- しかし、ガソリン暫定税率の廃止や高市政権の方向性により、
「長く大切に使う人が報われる社会」への転換が現実味を帯びてきた。- その成否は、今後数年の税制改正(特に2026年度)に向けて、
国民がどれだけ声を上げるかにかかっている――というメッセージで動画は締めくくられています。
今後の税制改正に向けて国民の意見を募っていると思われる部分の紹介もありました。
経産省の令和8年度税制改正要望(車体課税)資料では、『令和8年度税制改正において結論を得る』と明記されています。
令 和 8 年 度 税 制 改 正 要 望 事 項 ( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 )(経済産業省製造産業局自動車課)
これを踏まえて、今後のパブコメが実施された場合のその提出文例を考えてみました。また、SNSに投稿するための文例も考えてみました。
① パブコメ用
説明:
令和8年度(2026年度)の税制改正で、自動車税全体(とくに13年超課税)を見直す「結論を出す」とされています。
そのときに出てくるパブリックコメントで、読者の方に送ってほしい“一通”のイメージです。文例1(基本形)
自動車税・自動車重量税における「13年超課税」は廃止、もしくは大幅見直しを求めます。
日本では地方を中心に、車は生活や仕事に不可欠なインフラであり、古い車に一律の重課をかけることは、生活必需品への過剰課税であり不公平です。
また、LCA(ライフサイクル)の観点からも、整備しながら長く乗る方が新車への過度な買い替えよりCO₂排出が少ない場合が多く、「古い=環境に悪い」という前提は成り立ちません。
物を大切に長く使う人ほど報われる税制(長期保有・適切な整備を評価する仕組み)への転換を、令和8年度税制改正で必ず実現していただきたいです。文例2(生活実感を足すパターン)
13年超課税の見直しを強く要望します。
私の家庭では、【軽自動車◯台・普通車◯台】を所有しており、そのうち【◯台】が13年超となり、毎年【おおよそ◯円】の負担増になっています。
地方では公共交通が乏しく、自家用車は通勤・通学・買い物・通院に不可欠です。古い車に乗らざるを得ない世帯ほど負担が重くなる現行制度は、生活実態に合っていません。
古い車を一律に罰するのではなく、長く大切に使う行動を評価する方向での制度設計を、令和8年度税制改正でお願いしたいです。
② SNS(X)投稿用
説明:
「制度の中身を知らない人にまず届かせる」ことと、「政治側に世論の空気を見せる」ことが目的です。
短くてOKなので、負担感とメッセージを一言のせてもらうイメージです。文例1(短め・問題提起)
古い車に一律で重い税金をかける「13年超課税」は、地方や子育て世帯、高齢者ほど傷つける制度。
車は贅沢品じゃなく生活必需品です。
令和8年度税制改正で、長く大切に乗る人が報われる見直しを。
#13年超課税 #古い車いじめ #車は生活必需品文例2(負担額を入れる形)
うちは13年超の車が【◯台】あって、13年超課税だけで毎年約【◯円】余計に払っています。
地方では車がないと仕事にも病院にも行けません。
「古い=罰金」ではなく、「長く大切に使う=評価」する税制に変えてほしい。
#13年超課税 #古い車いじめ #税制改正文例3(行動を促す形)
ガソリン暫定税率は終わる流れ。でも「13年超課税」はまだ続く。
令和8年度税制改正が勝負なので、パブコメで「古い車いじめ反対」「長期保有を評価」と一言だけでも届けませんか。
声を出さないと、ずっとこのままです。
#13年超課税 #古い車いじめ #パブコメこのままコピペして、【◯台】【◯円】だけ各自で埋めてもらう形にしておくと、読者も動きやすいと思います。
パブコメやSNSにより、国民の皆様の血からで政治を動かせる可能性は侮れないと思います。