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国有系の後ろ盾がある万科ですら“30日延命”が限界で、中国不動産危機が金融不安に波及しかねない段階に来た?

今回は上念司さんのニュース解説動画を2つ紹介します。

動画内で紹介されているロイターの記事を紹介します。

動画の要約は以下の通り。

以下、いただいたスクリプト内容に沿って「詳しめ」に要約します(話者の皮肉・比喩も多いので、事実パート/見立てパートが混ざっている点は区別して整理します)。


1) 動画の主題

中国不動産大手「万科企業(Vanke)」が、社債の返済期限に絡んで“デフォルト(債務不履行)寸前”の状態に入り、国有系の後ろ盾があっても延命に限界が見えてきた、という話を軸に、

  • 不動産不況 → 金融不安(銀行の損失・信用不安)へ連鎖するのか
  • 中国の実際の成長率は公式発表よりかなり低いのではないか
  • 当局の景気刺激策が「根本解決になっていないのでは」
  • 対外強硬(対日圧力など)が国際的な反発を招いている

…という流れで語っています。


2) 万科(Vanke)社債の「30日猶予」は延命だが、根本解決ではない

何が起きたか(スクリプト内の説明)

  • 今月15日に期限を迎えた「20億元」の社債について、債権者集会で
    • 返済期限を「30営業日」延長する案は承認
    • ただし、「1年延期」など踏み込んだ再編案は否決
  • 承認条件として 「賛成90%」が必要
    • 30日延長:**90.7%**で可決
    • 1年延期:**78.3%**で否決

これが意味すること(動画の論旨)

  • いったん“土壇場デフォルト”は避けたが、たった30営業日の猶予であり、
  • その間に債権者と条件を再交渉できなければ、債務不履行や大規模な債務再編が迫る可能性が高い、
    という見立てです。

3) 「国有系の後ろ盾でも危ない」=市場の警戒が一段上がった、という位置づけ

話者は、恒大(Evergrande)や碧桂園(Country Garden)のような“民間の巨額不動産危機”に続き、今回は

  • 深圳(地方政府)系の国有色が強い企業(万科)が苦しい
  • 「政府系だから潰れないはず」という“安心感”が揺らいだ

点を重大視しています。

スクリプトでは、万科の背景として **深圳地鉄集団(国有系)**に触れ、優等生扱いされてきたのに結局ダメだった、という語りです。


4) 格付けの話:フィッチが「C」へ=“デフォルト一歩手前”

  • フィッチが万科関連の信用リスク上昇を示唆し、格付けを「C」に引き下げ
  • 「D」がデフォルトを示すので、Cはその直前という説明

ここは「格付けが相当悪化している」という点を強調しています。


5) 連鎖の懸念:不動産不況は金融危機に繋がる、という歴史パターン

話者が繰り返す骨格はこれです。

  • 大手が倒れる
  • 貸している銀行が損失処理(不良債権処理)を迫られる
  • 銀行が弱ると預金者が不安になる
  • 取り付け(預金引き出し)が広がると全国的パニック

その上で、日本の90年代(バブル崩壊→不良債権問題→金融機関破綻)や、米国のサブプライム危機を引き合いに出し、
「不動産→金融危機は起こりがち」という筋で警戒しています。


6) “中国は日本の90年代をトレースしている”という見立て

話者の比喩的な見立てとして、

  • 中国は日本のバブル崩壊史をなぞるように進んでいる
  • いまは日本で言うと1995年あたりの局面に相当するのでは
  • 数年後にバタバタと問題が表面化しうる

という語りがあります(ここは「歴史に当てはめた予想」で、事実というより話者の見立てです)。


7) 中国の“実際の成長率”は公式より低いのでは、という話(ロジウム・グループ)

ロイターを引用した体で、民間調査(ロジウム・グループ)の推計として、

  • 2025年の実質成長率は 2.5〜3%程度ではないか
  • 公式が示唆するペースの“半分”くらい
  • 約5000億ドルの需要損失が計上されていないという指摘
  • 来年は **1〜2.5%**にとどまる可能性
  • IMF予測(4.5%)より大きく下振れ

と紹介します。

さらに話者は“よくある見方”として
「中国の成長率は 公式から3%引け」という言い回しを出し、統計の上振れ(利権・上積み)を批判的に語っています。


8) 当局の景気刺激策への批判:「信用情報の“見えなくする”政策」

共同通信記事として紹介している政策がこれです。

  • 中国人民銀行が、個人の借入れ返済遅延データの一部を
    **信用情報上で“非表示”**にする
  • コロナ期以降の延滞記録を“リセット”して
    自動車・家電などのローン審査に通る人を増やし、消費を押し上げたい

ただし話者は強く懐疑的で、

  • 消費が弱いのは「信用情報の表示」より、デフレ期待・将来不安が原因
  • 住宅価格下落で家計が大きく損しており、心理的・資産的ダメージが深い
  • 例として「1億円で買ったマンションが2000万円」みたいな激しい下落を挙げ、
    その損失は消えず、消費マインドが戻りにくい

というロジックで「小手先だ」と批判します。

スクリプト上の具体条件としては、

  • 1万元(約22万円)以下の延滞情報は消す(非表示)
    という説明になっています。

9) “順張り社会”の下落スパイラル懸念

話者は中国市場の特徴として、

  • 上がると「もっと上がる」と後追いで買う(自己実現的な上昇)
  • 下がると恐怖で投げ売りが加速する(下落の順張り)

という“勢いの増幅”を挙げ、いまは不動産含み損がこの下方向モメンタムを強めている、という見立てです。


10) 対外関係:対日圧力への反発として、米議会が「日本支持」決議案

後半は地政学ニュースに移り、

  • 米上院に続き、米下院でも「中国の威圧を批判し、日本を支持する」趣旨の決議案が提出された
  • 中国の対日威圧は地域の他国にも危険な前例になる、という論旨
  • トランプ大統領に対し、インド太平洋の同盟国・パートナーと連携して
    経済的威圧に対抗するよう求める内容

という紹介をしています。


11) 香港の約束破りへの言及と、「自業自得で経済に跳ね返る」という結論

話者は、

  • 香港返還時の「50年維持」などの約束が反故にされた
  • その姿勢が国際社会の不信を招き、対中離れが進む
  • 結果として中国経済にも跳ね返っている

というストーリーで締めています。


12) 社会面の描写:若者の就業難(高学歴の配達員など)

最後に、

  • 高学歴の若者がフードデリバリーに従事している
  • “卒業即失業”のような厳しさ

といった社会状況に触れつつ、(中国は)選挙による政権交代もない、という皮肉で終えます。

中国は日本への軍事恫喝を続けています。この中国の経済が芳しくないことは日本にとってはある意味望ましいといえるのではないでしょうか?

次のニュース。

動画。

要約は以下の通り。

1) この動画の主題(結論)

動画の中心は、立憲民主党・岡田克也議員がNHK番組(討論系)で述べたとされる
「国民感情を(しっかり)コントロールしていかないと」
という表現が炎上している件。

上念氏は、

  • 文脈としては「日中対立を煽らない」「暴動・襲撃のような事態を起こさない」趣旨に見える
  • しかし政治家が「国民感情をコントロール」という言葉を選んだのは致命的ミス
  • さらに岡田氏は過去に“台湾有事”をめぐって(高市首相から)答弁を引き出した経緯があり、今回も含め“ブーメラン”的に燃えている
    …という筋立てで語ります。

2) 何が起きたか(炎上の発端)

(A) 産経記事の紹介から開始

上念氏は「産経にこういう記事が出た」として、岡田氏の発言が報じられた流れを説明します。

(B) NHK番組内のやり取り(動画内での再構成)

スクリプト上では、番組内で岡田氏が次のような話の流れをした体になっています。

  • 高市首相の「台湾有事(存立危機事態になり得る)」趣旨の国会答弁があり、中国側が反応した
  • 国内には「よく言った」「中国に厳しいことを言った」と評価する層もいる
  • そうした状況で、岡田氏が
    「そういう国民感情をしっかりコントロールしていかないと」
    と述べた、とされる

上念氏はここで「切り取りはよくないから前後関係も一応説明する」と言いつつ、それでも“コントロール”という語がアウト、という見立てに進みます。


3) 岡田発言の“言い分”として語られる中身(動画内整理)

スクリプトでは、岡田氏が

  • 以前は大使館が取り囲まれたり、工場や店舗が襲撃されたり、ペットボトルが投げ込まれる等があった
  • いまは国民レベルでは落ち着いている
  • 日中双方で「国民感情がコントロールできない状況」を作らないよう政治が責任を持つべき
  • 煽る行為は絶対にしてはいけない
    という趣旨を語った、という形。

上念氏の評価は、

  • 目的(煽らない/暴動を防ぐ/冷静さ)は理解できなくもない
  • だが民主主義国家の政治家が「国民感情をコントロール」という単語を選ぶのは最悪
    というものです。

4) 小野寺氏(自民)側の反応として紹介される点

動画では自民の小野寺氏(元防衛相)が、

  • 首相は煽っていない
  • 国会の通常のやり取りの中で質問され答えただけ
  • 中国側がそれを国際社会で悪く触れ回る(レーダー照射の件なども含め)
    という趣旨を述べた、と紹介。

ここで上念氏は、問題の発端として

  • 岡田氏の国会質問がそもそも火種になった(答弁を引き出した)
    という含意を強めます。

5) 山尾志桜里氏のFacebook投稿(動画の山場)

上念氏は「山尾先生が大変お怒り」として、FB投稿を長文引用する体で紹介し、これを“正論ゴール”として扱います。要点は次の通り。

山尾氏の主張(動画内での要約)

  • 「国民感情をコントロール」発言を党が放置するなら、立憲の発言は今後すべて“感情を管理誘導する意図込み”で聞かざるを得ない
  • 歪んだ情報提供で思考回路を遮断し、感情をコントロールする手法は中国共産党そのものだ
  • 対中姿勢で、日本人は“中国政府への警戒”と“中国人への感情”を切り分けて冷静に対応できている
  • どの国民感情に問題があると言いたいのか、と岡田氏側を批判
  • 立憲のエリート主義(上から目線)は今に始まったことではない、という指摘
  • 今後は「自民・維新・国民」中心の政権運営になり、中道勢力は生まれないまま消滅するだろう
  • 「能力のない勢力が政権を取るよりマシ」という国民の判断が続く、という趣旨

上念氏は、山尾氏の投稿を

  • “昔の仲間に厳しい”
  • だが今回は切れ味がよく、締めが強い
    として高く評価します(※一方で女系天皇など別件では“味噌つけてる”とも言い、そこは留保)。

6) 追加の反応紹介(安全保障・対中影響工作の文脈)

動画後半では、別の論者として

  • 日中友好議連の副会長という立場
  • 「国民感情コントロール」という表現が、なぜこの文脈で出たのか
  • 中国の影響工作は軍事だけでなく政治戦・世論形成(空気、語り方、感情)で政策の前提を調整する
    といった“構造的視点”が紹介されます。

結論としては、

  • 民主主義で国民感情は“統制対象”ではなく、事実と説明責任で形成されるべき
  • 台湾有事のような論点こそ、抑え込むより説明が抑止力につながる
  • 影響が制度的に内面化される余地を残してきた、日本はカウンターインテリジェンスが必要
    という方向にまとめています。

7) 途中で挟まる別トピック(高市首相の“歴代総理詣で”)

スクリプト後半に、話題転換として

  • 高市首相が岸田・菅・麻生・石破ら歴代(元)総理と相次いで会談した
    というニュースを入れ、上念氏は
  • 高市首相は余裕がある、度量がある
    という対比に使っています(立憲側は「クレーマーゲームみたい」と揶揄する流れ)。

8) 動画が言いたいこと(全体の筋)

この動画は大きく言うと、

  1. 岡田氏の「国民感情コントロール」発言が、民主主義的に最悪な言葉選びで炎上
  2. 背景には台湾有事・対中姿勢があり、岡田氏の国会質問が火種になった面もある
  3. 山尾氏の批判が痛烈で、立憲の“エリート主義”“上から目線”を象徴する出来事として描かれる
  4. 対中影響工作の観点からも「空気・感情の操作」に警戒すべきだ、という教訓に接続
  5. 最後は「自業自得」「ブーメラン」的に岡田氏を締める

…という構成です。

岡田克也さん、炎上しすぎではないでしょうか。

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