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元日銀審議委員原田泰著「若者を見殺しにする日本経済」を読んでいます

社会保険料の引き下げについて色々と動いています。

この社会保険料の引き下げのヒントを得るべく、先日から次の本を読んでいます。

元日本銀行政策委員会審議委員、原田泰(はらだゆたか)さんの著書です。

本の内容について一部引用したものを共有します。

商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)
高齢者の声ばかりが強い現代日本。円高やデフレを放置して自らの資産を守りつつ、老後の社会保障ばかり充実させる経済構造を、今こそ若者のためにつくり直さねばならない。社会保障改革、グローバリゼーションとTPP、格差是正、脱デフレ、成長戦略、教育など多様な論点をめぐって、データに基づいて日本経済のあるべき未来像を描き出す。若者がやりたいことに積極的にチャレンジし、失敗しても取り返せる柔軟な、活力ある社会を構想。その実現のために具体的政策提言を行う。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
原田/泰
1950年生まれ。東京大学農学部卒業。経済企画庁国民生活調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、大和総研専務理事・チーフエコノミストなどを経て、現在は早稲田大学政治経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

今回はこの本の目次の第2章に注目します。以下、抜粋します。

第2章 年金は削るしかない

1 消費税増税より社会保障削減を

社会保障は維持できない
将来の消費税はどうなるか
高齢社会では社会保障の給付額を削るしかない
なぜこんなことになってしまったのか
労働生産性が上がればどうなるのか
消費税の利点を生かしていない
消費税の逆進性を正してはならない
消費税増税論の誤り

2 なぜ財政再建ができないのか

財政再建を成し遂げた政治家はいた
社会保障会計は破綻する
過度の親孝行は国を滅ぼす
財政赤字をどうしたらよいのか
小泉政権の財政再建に学べ
政府は自分の力を弱めたくないのだ
日中戦争に似ている社会保障論議
高齢化は怖いが人口減少は怖くない

第2章は以上ですが、この本は7章+終章まであります。

ここで、第2章から客観データを踏まえた部分を抜粋します。

社会保障給付費と名目GDPの比率を見ると、1970年には4.6%にすぎなかったものが、2010年には21.6%になっている。(「将来の消費税はどうなるか」より)

これに関連する図表をTwitterから拝借します。

さらに、第2章から社会保障支出削減に関する部分を抜粋します。

社会保障支出を30%カットすると、2060年の社会保障給付費と名目GDPの比率は27.8%と2010年に比べて6.2%ポイントの上昇にとどまる。これは、2010年の高齢者1人当たり社会保障給付費253万円を177万円に下げるということである。こうすれば、2060年に必要な消費税増税幅は、これまでと同様に計算して12.4%ですむ。現行の5%(※)、財政赤字を埋めるための増税を考えると、2060年の消費税は、20%余りとなる。これなら実現可能な消費税率だろう。

※この本は2013年に出版され、当時は消費税の税率は5%でした。

社会保障給付費を30%下げる、という具体的な数字とそれによる試算も提示されています。(政治的に)実現できるかどうかはさておき、アイデアとして検討に値すると思いました。

他にも参考になる部分はたくさんあります。今後の政策立案の参考にしていくつもりです。

最後に、原田泰さんが出演している動画を紹介しておきます。

現状の日本の問題と今後どうするかの示唆に富む内容だと思います。

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