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本日の参議院総務委員会(法案への反対討論)と参議院本会議のご報告

本日は参議院総務委員会と参議院本会議がありました。

今回の参議院総務委員会は、先日審議のあった地方税法・地方交付税法改正案に関する採決のみということで、所要時間25分くらいでした。

今回の総務委員会で、私は初めて反対討論をしました。

地方税法・地方交付税法、それぞれの反対理由を述べています。原稿は以下。

NHKから国民を守る党の浜田聡です。地方税法、及び地方交付税法の改正法案について、いずれも反対の立場より討論させて頂きます。

まず、地方税法改正案について申し述べます。最も大きな反対理由は定額減税が、多大な事務負担を生じさせ、多くの人々を苦しめることにあります。いわゆる「減税」は、国民負担率が右肩上がりとなり多くの国民が苦しんでいる我が国において、必要かつ重要な政策です。公金チューチューというネットスラングがあります。これは、主にNPO法人や一般社団法人、その他の組織、個人等が補助金や助成金等の公金を国や地方公共団体から巧妙に獲得していると思われる状態、またはそのような仕組みのことであり、現状の日本の政治腐敗を象徴する言葉であります。減税にはその原資を絞ることで、そういった政治腐敗を抑制する重要な効果があります。もちろん、減税には国民の手取りを増やす効果があることについては言うまでもありません。
しかし、今回の定額減税は事務コストの多大な負担を顧みずに設計された案であることは今国会での議論、そして国民から寄せられる本制度への多くの不満の声から明らかです。定額減税の事務作業を担う社会保険労務士や自治体の税務職員等から悲痛な声に我々は改めて耳を傾けるべきです。
今回の定額減税は、「減税」という必要かつ重要な政策を意味する言葉に対し、マイナスの印象を植え付けたという点で極めて悪質であると言わざるを得ません。

次に、地方交付税法改正案について、申し述べます。そもそも私は、地方交付税制度は廃止すべきと考えます。その理由は大きく二点あります。一点目は、地方交付税の算出方法が複雑すぎてブラックボックス化している点です。実際にいくつかの自治体では普通交付税の過大交付などの問題が生じており、今後も同様の事態が発生し続けることが想定されます。問題の背景には地方交付税の算定に係る総務省及び各自治体の事務コストが異常なほど膨大であり、非効率であることが挙げられます。地方交付税交付金は毎年多大な事務負担がかかっており極めて無駄が多い事をまず指摘します。取って配るくらいなら、最初から取らないのが効率的です。
二点目に地方交付税制度の大きな問題点として、地方分権を阻害している可能性が高い事です。地方交付税は総務省によって算出された基準財政需要額を元に分配されます。東京都などの税収額が高い地方自治体は地方交付税の不交付団体とされ、逆に税収が低い自治体は国から地方交付税交付金を得ることができるという仕組みによって成り立っています。地方交付税の目的は「地方団体が自主的にその財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能をそこなわずに、その財源の均衡化を図り、及び地方交付税の交付の基準の設定を通じて地方行政の計画的な運営を保障することによつて、地方自治の本旨の実現に資するとともに、地方団体の独立性を強化すること」とされています。しかしながら基準財政需要額という総務省が決めた基準に基づき国からお金を交付することにより、地方自治体の自助努力を妨げる要因になっています。地方行政の在り方や地域の特色を地方自治体それぞれが築いていく、地方分権を推し進めるためには、国が地方行政の在り方を提示する地方交付税制度そのものを廃止、又は抜本的に見直す必要があると考えます。現在の日本の地方自治体の多くは税金の使い道が不透明で支配的です。それは、事務事業評価さえ公開していない自治体が少なくない事からも明らかであり、地方自治体が税金の使途を自らの予算内で見直し地域活性化へ繋げていくためにも、地方交付税制度そのものを見直すことをご一考頂きたく思います。

以上をもって、地方税法及び地方交付税法の改正案に対する反対討論とさせていただきます。

これまで、委員会での法案への賛成・反対討論はしてこなかったわけですが、国民の意見を伝える貴重な機会であるわけですから今後は積極的に行っていこうと思います。

そして、総務委員会後に本会議がありました。

今回の本会議では令和6年度の予算案の採決がありました。この予算案の採決で賛成をしたので、本会議終了後に岸田総理が我々のところに挨拶に来ました。

ということで本日の報告でした。

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コメント

  1. とみえさん より:

    減税はれいわや共産党の夢みたいな目標として一昨年くらいまで鼻で笑われていましたが、今では主要政党までが減税と発言されてます。
    風穴を開けたのは間違いなく浜田議員です。
    理路整然とした分かりやすい説明の賜物です。

  2. 4‐YouMe より:

    声を届けるという言葉に感動します。
    素晴らしいスピーチをしても結果には関わりませんが、同じ理由で多くが選挙に行きません。ひとつも問題のない法案など人間業ではありません。議員が指摘することで、心ある官僚が次の機会に思い出してくれるでしょう。私たちも思い出すでしょう。
    文章は明快で、滑舌よく聞きやすいものでした。